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スーパーのレジで見かける「スマートマルチイメージャー」

2016年 11月 4日

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スマートマルチイメージャーという機器は東芝テックのPOS用スキャナシステムです。
地元のスーパーのレジでよく活用されているのを見かけます。
TEC・スマートマルチイメージャーとロゴが入っている機器です。
オブジェクト認識対応縦型スキャナというPOS用スキャナシステム機です。
2013年のグッドデザイン賞を受賞した東芝TECの優れものの製品です。
東芝テックはPOSシステム・バーコードなどの自動認識装置・レジスター等の製品を扱っています。
「POS用」といわれてもわからない(私の身近な謎の一つでした)のでPOSシステム、そして東芝テックについて調べてみます。

東芝テックについて
東芝テックの仕事
「○POS等流通端末(国内シェア50%超)
○自動認識装置(国内シェア30%)
○デジタル複合機(世界シェア20%、中国・インドにおいてトップシェア)
流通系システム機器、官公庁、製造業などに利用される自動認識装置・システム、デジタル複合機の三本柱の事業を進めています。
東芝テックはPOSシステムシェア世界首位の企業です。略称はTECです。」
(東芝テック wikipediaより引用)

POSシステムとは
「point of saleの頭文字の略です。日本語では販売時点情報管理と訳されます。
1970年代からアメリカでレジ担当者の不正防止や誤った売価での販売などを防ぐ目的で導入され発展しました。
POSという語は商品を販売した時点での情報を管理する経営手法の意味として多く用いられています。
スーパーマーケットやコンビニ、ドラッグストアなどチェーンストアで導入されています。
商品名・価格・数量・日時などの販売実績情報を収集していつ・どの商品・どんな価格・いつ売れたか売れ行き状況が把握しやすくなる利点があります。
各店舗から吸い上げられた売り上げ情報はメインフレームと呼ばれる大型コンピュータに集中されます。
そして最近話題のビッグデータとなります。
それがデータマイニングされます。
データマイニングとは、統計学・パターン認識・人工知能などのデータ解析の技法を大量のデータに網羅的に適用することで知識を取り出す技術のことをいいます。」
(POSシステム メインフレーム データマイニング wikipediaより引用)

レジで最近見かけるこのPOSシステム用の東芝TECの機器はこれからさらに流通・販売のシステムに大きく役立っていきそうです。ビックデータとそれをもとにしたAI人工知能・超知性への期待や不安もいま話題になっています。
ビッグデータと超知性を見据えたとしても、ひとまずは各分野専門に特化したデータをこつこつ収集していくことが大事なのではないでしょうか。
POSシステム自体も進化していくようです。

SDカード SDHCカード SDメモリーカードの進化

2016年 11月 1日

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私が最初に触れたSDメモリーカードは確か1999年以降のドコモのiモード対応の携帯電話を通じてだったと思います。
撮影した写真をSD(miniSDだったと思います)カードに記録していました。
機種変更などのたまにある買い替えの節目にSDカードに記録をしていました。
今で言うガラケーを定期的に機種交換をしながら使っていたのです。
それが2006年に一人暮らしで購入した学生時代のSONYのvaioノートPC(xp)にもSDカードが繋げられるようになって使い方が増え、よく使うようになりました。
それからデジタルカメラを購入してSDカードを挿入して写真の撮影に使い始めました。
2010年にトヨタの新車を購入したときにカーナビの地図ソフトがSDメモリーカードを差し込んでの液晶カーナビでした。
さらにwindows7対応のNECのノートパソコンを購入してSDHCカードを直接差し込んで大学の卒業論文の制作に使いました。
さらには大学時代の友人が購入した自分のトヨタの自動車で遊びに来てくれた時に助手席に座っていると、SDカードに音楽を入れてそれを差し込んで聴いていたのに驚きました。

2000年頃私は高校生でしたがこのSDカードという製品が今になってこんなに活躍するようになるとは想像すらできていませんでした。
JPEGなどの画像データ圧縮技術などで画像データのやりくりが上手にできるようになったことやノートPCに直接繋げるSDHCカードなどがめざましく発展しました。
デジカメと携帯とノートパソコンと自動車カーナビ等の発展で相互に使えるようになったSDカードはたいへん役に立つものに進化しました。

2016年現在ではSONYのXperiaZ5を購入しました。スマホです。
購入時に勧められた機種搭載microSDHCメモリーカードは32GBと64GBのメモリーカードでした。
32GBを購入して取り付けることにしました。
容量もSDカードは驚くほど進化しています。

PRにも最適な「QRコード」の活用

2016年 10月 28日

qrcode※QRコードサンプル写真

今いろいろな商品にも「QRコード」が印刷されています。
バーコードとは違う使用ができるので多方面でも使用されています。

*** バーコードとの違い…
バーコードも大変実用的なものですが情報量というポイントではいまひとつという面があります。
13桁の情報を管理できるのですが、国際的にも共通のEANコードと日本独自のJANコードとがあります。

このバーコードを水平+垂直(2次元)に配したものがQRコードです、これはデンソーウェーブが開発したものです。
QRコードでの情報は「半角数字で7089文字」「全角で1817文字」の情報の管理が可能とされています。

特徴的なのが3つの “□” マークと白黒の模様で構成されていますが、バーコードは太さこそ違いますがどれも同じような縦縞です。

この “□” マークは「ファインダパターン」といいます、対角方向にもうひとつ小さな “□” マーク「アライメントパターン」があります。
3箇所の「ファインダパターン」と小さめの「アライメントパターン」により、どんな角度で読み取らせても読み取る方向の修正を可能にしています。
3つの「ファインダパターン」により水平・垂直方向の位置関係を認識、「アライメントパターン」によってQRコードのズレやゆがみを修正します。(表示を読み取る位置や表示面のコンディションなどによる誤差の修正)
*** 情報を活かす環境も必要です…
QRコードの情報量を活かしたサービスや導入事例も多くあります。

「工程管理」では仕掛品や歩留まり率の把握もカンタンにできます
「部材管理」では「誤まったピッキング」がなくなるため「棚卸しの際の効率化」や「正確な部材発注」が可能になります。
「トレーサビリティ」では「完成品の流れ(物流管理)」や「メンテナンスの時期」の把握など

構造物の管理では、高所などにある場合も「QRコード」を使用して前回確認時の交換部品や機器類の保守データを更新したりできます。

商用目的では、会社のホームページへのご案内、商品キャンペーンなどの情報提供や使用原材料などの情報提供などがあります。
スーパーやコンビニなどでは大量にある商品の「補充・在庫・発注」などの管理もできますし、医薬品の管理などでは膨大な量の薬剤も “取り違い” といったミスも起きなくなりますし “管理・保管” もしやすくなります。

名刺のウラに「QRコード」っていうのもカッコ良いのでは?
また多言語での商品紹介に使用すれば、海外展開商品のPRにも最適ではないでしょうか。
*** 使い方次第でしょうか…
携帯(スマホ)ではメールの文章を作成するにも一苦労!! というシニアの方なら日頃使用しているパソコンで文面を作成しておき、QRコードに変換して端末で読み込んだらコピー&ペーストすれば便利ですよ。
USBメモリやケーブル接続などのできない時には「手軽に使えるモノ」ではないでしょうか、年賀状に印刷する方もいらっしゃいますからね。

シリコーンハイドロゲル素材 ソフトコンタクトレンズ補足

2016年 10月 25日

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ソフトコンタクトレンズは最近ではシリコーンハイドロゲル素材でできたレンズが売られています。
一ヶ月で使い捨てか二週間で使い捨てか一日で使い捨てかでソフトコンタクトレンズが販売されています。
酸素透過性が高くてさらに低含水率の素材です。
以前の記事でHEMAを主とするコンタクトレンズについて簡単に調べてみました。
しかし私が使用したソフトコンタクトレンズは少なくとも2006年以降の製品です。
ですからおそらくはシリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズではないかと思われます。
少し疑問に思ったので少し調べてみました。

シリコーンハイドロゲル素材のソフトコンタクトレンズ
「シリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズは2004年にチバビジョンが日本で最初に発売しています。
それからジョンソンエンドジョンソン、ボシュロム、メニコン、ロート製薬も発売しました。」
(シリコーンハイドロゲル、ソフトコンタクトレンズ販売の歴史 wikipediaより引用)

成分と特長
「シリコーンハイドロゲルとは親水性ゲルにシリコーンを結びつけたゲルです。
親水性成分としてはポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル可塑性エストラマーなどが利用されています。
シリコーンは水より酸素透過性が高いです。含水率が低くても酸素を多く透過させることができます。
含水率が低いとたんぱく質などの汚れが吸着されにくいです。
シリコーン単独では疎水性があるのでコンタクトレンズ用ではHEMAとシリコーンを重合した素材を使用しています。」
(シリコーンハイドロゲル コンタクトレンズ wikipediaより引用)

シリコーンハイドロゲルのソフトコンタクトレンズはHEMAが含まれていないのかと考えたのですが、実際はHEMAとシリコーンを重合した素材を使用しているようです。
ソフトコンタクトレンズの成分にHEMAがまだ土台となっているようなので調べてみて少しほっとしました。

進んでいるようで遅れている。日本のゲーム市場。

2016年 10月 21日

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皆さんはゲームってプレイしますか?
私はというと大好きで日夜遊んでいます。
この記事を書いている日も東京ゲームショウの真っ最中でどんな新情報がでるか楽しみにしています。

さてこんなゲームショウが開かれるくらいなのだから、日本のゲーム文化は先進国の中でも進んでいると思われるでしょう。
実際ソニーやニンテンドーをはじめ有名ゲーム機を出していますし、ポケモンやマリオなんて人気キャラクターもいます。

しかし最近の国内市場は、モンスターストライクやパズル&ドラゴン、ポケモンGOのようなスマホアプリや、
艦隊これくしょんや刀剣乱舞のようなソーシャルゲームに人気が集中しているのが現状です。
確かにドラゴンクエストやファイナルファンタジー、そしてモンスターハンターなどの一部例外はありますが、世界的なゲームランキングにはなかなか太刀打ちできていないのが現状です。

それの1つの例がe-Sportsです。これはエレクトリック・スポーツの略で競技性の高いゲーム。
例えば格闘ゲームやFPSゲームのなどのことです。
日本では格闘ゲーマーのウメハラが有名でしょうか。
最近ではプロゲーマー養成専門学校もできてニュースになりましたが、
まだ日本ではゲームは子どもの遊ぶものという認識が強いのではないでしょうか。

せっかく日本がもつモノづくりの気質や今までに気づき上げたノウハウが全然いかせていません。
商品ができなければ、モノづくりの波はそこで止まってしまいます。
幸いなことに現代日本ではニコニコ動画やyoutubeなど露出の現場は限られはしますが、
無い訳ではありません。
ファンを獲得し新しい波を作っていかなくては日本のゲームのモノづくりは立ち行かなくなるでしょう。

戦争とものづくり 第二次世界大戦後

2016年 10月 18日

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これまで2回にわたって戦争とものづくりの関係を書いてきました。
今回はその最終回。第二次世界大戦後から、ここ20年あまりで普及したものを調べてきました。

まず第一にあげるならばこれ、インターネットです。
アメリカ軍が開発した新しいネットワークシステムで、
普段私たちが何気なく使っています。
これは米国防省の高等研究計画局が大学の研究機関とともに開発されたパケット通信によるネットワークARPAネットワークが出発点です。
個別のネットワークを1つにまとめ、どこからでもどのホストでもアクセスできるという画期的なシステムです。
それと同じく我々の生活になくてはならないのは携帯電話です。
一人一台ともいえるくらい普及しています。
これのもとは第二次世界大戦中に米軍で使用されていた携帯型無線機ウォーキートーキーが前身です。
これが小型化され、バッテリーの大容量化により現在のものになりました。
さらに携帯に欠かせない機能としてデジタルカメラ機能があります。
デジタルカメラ自身もそうだが、これらはもともとは、スパイ衛星用の技術からきています。
CCDという技術によって画像がデジタル信号化されて、それを電子メモリに記憶させるのです。
CCDは画像の容量が小さいのが特徴で現像の必要もないです。
そんなスパイ衛星にうってつけの技術だったのです。
さらにデジタルカメラなどの手ぶれ補正機構ももともとはミサイル発射の姿勢制御に利用されていた振動型ジャイロスコープの技術を応用しているのです。

今まで上げてきたもののほとんどが戦争が生んだものだとは考えられないくらい私たちの生活に溶け込んでいます。
願わくば戦争以外の形でこういった便利なものが私たちに届けられてほしいものです。

コンタクトレンズの成分

2016年 10月 14日

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コンタクトレンズは眼の角膜に直接装着するプラスチック製のレンズです。
私は大学生時代に眼科に通って二週間で使い捨てのソフトコンタクトレンズを使っていました。
乾燥させてはいけないので専用の保存液で洗浄し保存液に浸して専用の右目用・左目用ケースに蓋を閉めて保管しました。
二週間使った後捨てて、また新しいソフトコンタクトレンズの封を開けてというように使いました。
視力や角膜や眼の状態を診てもらいながら眼科医の先生にソフトコンタクトレンズを処方してもらいました。
一年半ほど使用していましたが、管理が良くないのか目の充血や違和感が強くなってきてやめてしまっています。
保存液でよく洗浄してきれいな状態を保ちしっかり管理する必要がありました。
私の場合はアレルギー体質だからではないかと考えられます。
それからはずっとメガネを使っています。
コンタクトレンズはハードコンタクトレンズからソフトコンタクトレンズへの移り変わりの歴史があるようです。
どのような成分でできているのでしょうか。

コンタクトレンズの成分はポリメチルメタクリラートがベース
初期のコンタクトレンズはかつてハードコンタクトレンズとよばれポリメチルメタクリラートでできたものです。
ポリメチルメタクリラートはアクリル樹脂のプラスチック素材です。
ポリメチルメタクリラートはPMMAと略称されます。
このハードコンタクトレンズは酸素透過をせず長時間の使用もできないため現在では使われていません。
ですがこのPMMAはコンタクトレンズのベースとなる成分です。

酸素透過性コンタクトレンズ(現在のハードコンタクトレンズ)
PMMAにフッ素やケイ素を導入したコンタクトレンズが産まれ酸素透過性コンタクトレンズができます。
PMMAにフッ素やケイ素を導入すると酸素透過性になります。
PMMAにケイ素を導入したコンタクトレンズの成分はポリペンタメチルジシロキサニルプロピルメタクリラートでPSiMAと略称されます。
PMMAにフッ素を導入したコンタクトレンズの成分はポリヘキサフルオロイソプロピルメタクリラートでPFMAと略称されます。

ソフトコンタクトレンズ
PMMAに親水性のヒドロキシル基(-OH)を導入したソフトコンタクトレンズができました。
このソフトコンタクトレンズは酸素透過性はありませんが、親水性で涙を介して酸素を透過させる性質を持っています。親水性に富むため水の吸着力の高い物質です。このソフトコンタクトレンズは成分がポリヒドロキシエチルメタクリラートでPHEMAと略称します。

ソフトコンタクトレンズの新素材
シリコーンハイドロゲルと呼ばれるものです。含水率に関係なく酸素透過性をもつ性質をもち新素材として注目されています。

戦争とものづくり 第二次世界大戦編

2016年 10月 11日

ランドセル 戦争とものづくり 第二次大戦

今回紹介するのは第一次世界大戦から第二次世界大戦後にかけて普及した、現代日本では当たり前のものだ。
当時最新技術をそのまま民生品に技術転移したものから、軍用品の余剰分を再利用したものまでその出自は様々だが、現代の生活になくてはならないものになっている。
それでは始めよう。

最近の話題として天皇陛下がお気持ちを述べられたニュースが日本中を駆け巡った。
まず最初に紹介するのはそんな天皇陛下に関するものだ。
それは私たちはおそらく必ず身に着けるものだ。
もともとは兵士の装備品から普及したものだ。
それは何を隠そうランドセルだ。ランドセルのルーツは将兵が装備品を入れて背負う背嚢だ。
これを通学用鞄として用いたのが、まだ皇太子であった大正天皇だったのだ。
またこれを大正天皇に献上した人物も有名人の伊藤博文だ。
当時は高級品であったため裕福な家庭でしか使用されなかったが、昭和30年代になると広く一般にも普及した。

次に紹介するのは余剰品を利用して商品化したアイテムだ。
これは現代のラップフィルムやティッシュペーパーがそれにあたる。
ラップフィルムは1933年に米国で軍事利用のために開発された。
もともとは太平洋戦争中に銃や弾薬を湿気から守るために包装材として利用したり、蚊や水虫から守るための蚊帳や中敷きとして利用されたものだ。
ティッシュペーパーはもともとは不足していた脱脂綿の代用品としてガスマスクのフィルターとして使用されていた。
ちなみにポケットティッシュのアイデアは日本発祥とされている。

最後に当時の最新技術から民生品になった物を紹介しよう。
それは電子レンジだ。
軍用レーダーはマイクロ波を照射して目標の距離や方角を探知する。
そのレーダー設置担当の技師がレーダーから発せられたマイクロ波がポケットのチョコバーを溶かしているのに気が付き、調理に使えるのではと考え、戦後開発されたのが電子レンジだというシナリオだ。

戦争とものづくり 第一次世界大戦前編

2016年 10月 7日

缶詰 第一次世界大戦

戦争はいけないことだ。
そんな当たり前のことだが、戦争が私たちの生活を豊かにするといった側面があるのは悲しいけど本当のことだ。
戦争に負けるということは滅亡や隷属を意味するために、相手より戦況を有利にするために様々な武器をはじめ、
医療技術やインフラなどの兵站に関するものはすべて研究の対象になる。

今回はそんな戦争で軍事目的だったものが民生用品になった例を挙げていこうと思う。

今回挙げるのは第一次世界大戦以前の戦争の発明だ。
もう一般に普通に普及しているので、どれも軍事目的で最初は作られたとは思えないものばかりだ。
この時代に登場したものの特徴は構造が比較的簡単なものが多い。
高度な技術や高コストでないので、産業革命によって大量生産が可能だったというのも大きく、また今よりも市民の生活水準が低かったために瞬く間に広まったのも特徴だ。

例えば普段我々が使用する腕時計。これも戦争の発明だ。
これは砲兵が懐中時計を手首に括り付けて、砲撃のタイミングを計測していたのをドイツ皇帝ヴィルヘルム1世がドイツ海軍用に作らせたのが広まったものと言われている。
ファッション関係ではトレンチコートもそうだ。
これは第一次世界大戦中にイギリス軍が寒冷地での戦闘のために開発したものだ。
トレンチコートの肩のショルダーストラップは本来オシャレのためではなく水筒や双眼鏡、拳銃の吊紐をかけるものだ。
ちなみにトレンチコートのトレンチとは塹壕という意味だ。

食品も戦争が普及させた分野がある。
瓶詰や缶詰がまさにそれだ。
19世紀では長期遠征の際に食料をいかに運ぶかが大きな問題であった。
1804年にフランスの二コラ・アベールが瓶にコルクで蓋をして、その上から蝋で密閉する方法を発明した。これが瓶詰の原型だ。しかし瓶は重いし割れやすい。
そこで1810年にイギリスのピーターデュランドが瓶の代わりに金属容器を使用して、それをはんだで密閉する方法の缶詰を開発した。

台所用品の必需品 アルミホイル

2016年 10月 4日

アルミホイル

お弁当のおにぎりを家で作った際に私はアルミホイルでそれを包むのですが、考えてみればよくこんな薄い金属に加工できるものだと思いました。
今回はそんな私の疑問を解くためにもアルミホイルの製造方法を調べてきました。

アルミホイルができる家庭は大きく分けて5つの工程に分かれます。

工程1 圧延

メーカーからアルミニウム箔の素材を購入します。
この箔地は0.4mmのアルミニウムの板でロール状に巻かれています。
一本の箔地からは大体11万7千本のアルミホイルができるというから驚きです。
この箔地を圧延油をかけながらローラーで伸ばしていきます。
一時間くらいかけて0.4mmから0.025mmの厚さまで薄くしていきます。

工程2 重合圧延

重合圧延とはその名のとおり箔を重ねて圧延することです。
アルミホイルのような薄い箔を作る際に用いられる技法です。
この技法を用いると艶面と艶消面がある箔ができます。
工程1で0.025mmまで薄くしたアルミ箔を重ねて0.05mmの厚さと考えこれを半分にします。そうすると0.024mm(0.012mm×2)の箔ができます。
ちなみに二枚のアルミ箔を重ねるのでロール機に当たらない面が出てきます。
この場合ロール機に当たる面が艶面になり、当たらない面が艶消面になります。

工程3 分離

セパレーターと言う機会を用いて工程2で2枚に重ねられたアルミ箔をそれぞれに分離します。
この際にアルミホイル1本分の幅にカットします。

工程4 焼鈍

圧延の際に使用した圧延油を蒸発させる過程です。
一日ほど300℃ほどの電気炉に入れて加熱します。

工程5 包装

アルミ箔を紙芯に巻き取り決まった長さに裁断します。
アルミホイル1本分に巻き取ったら自動的に組み上げられた箱へ入れ出荷されます。