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エアフィルターについて

2016年 9月 23日

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ろ過によって空気中の塵埃・汚れなどを取り除き清浄空気にするものです。
エアフィルターはろ過するターゲットの粒子のサイズによりいくつかのフィルターに分類されます。
最近中国でのPM2.5の被害など大気汚染物質の話題が注目され空気環境改善のために役に立つフィルターの技術は注目です。

○プレフィルター
大きな粒子のホコリ、チリなどをとるものです。粗塵用フィルターともいいます。
50μm以上の粒子をターゲットとして捕集するフィルターです。

○中高性能フィルター
25μm以上の粒子をターゲットとして捕集するフィルターです。

○集塵フィルター
日本工業規格によって規定されています。
○HEPAフィルター
定格風量で0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子の捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能をもつエアフィルターと規定されています。
○ULPAフィルター
定格風量で粒径が0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期損失が245Pa以下の性能をもつエアフィルターと規定されています。
日本の集塵フィルターは日本工業規格によって高い基準のフィルターが規定されて使われていることがわかります。
粒子のサイズを実例で調べてみると、髪の毛約70μm・スギ花粉約30μm・黄砂約10μm・PM2.5は2.5μm以下です。
大気汚染物質や有害物質の除去のためにより微小な粒子の物質を除去することが求められてきています。

○HEPAフィルターについて
0.3μm以上をターゲットとしています。0.3μmの粒子捕集率99.99%、99.97%、95%の3種類があります。
病院や食品、医療分野のクリーンルームのファイナルフィルターとして使用されています。
最近ではHEPAフィルターのほうが多く採用されています。
空気清浄機などにも使われています。
空気清浄機に使用されているのは主に0.3μmの粒子補集率99.97%のHEPAフィルターです。

○ULPAフィルターについて
インダストリークリーンルームへ供給されるファイナルフィルターとして使用されています。
半導体の生産装置に多く付けられます。

○抗菌素材
フィルター表面に抗菌加工がなされているものもあります。
カテキン、グルコン、アパタイト、アメニトップ、キトサン、アモルデンなどの抗菌素材が使用されているものがあります。

○脱臭フィルター
特定の物質を吸着して除去するフィルターで一般的には活性炭がよく使われています。

空気清浄機は最近のものはプレフィルター・脱臭フィルター・HEPAフィルターを組み合わせたエアフィルターでできています。
ULPAフィルターは性能過剰ともいわれています。ですので一般的にはHEPAフィルターが活躍しているようです。
使用の実際ではこれらの機能や用途・ターゲットが異なるフィルターを複数組み合わせて一つのフィルターとして機能させ使われていたりします。

バイオポリウレタンについて

2016年 9月 20日

バイオポリウレタン

ポリウレタンについて
「グリコールを主とするポリオールとジイソシアネートを反応させて合成します。
ウレタン樹脂・ウレタンゴムなどともいいます。
耐熱性、耐水性は他の合成ゴムより低く抗張力・耐摩耗性、耐油性に優れています。
素材として分解や劣化は合成された時から始まってしまいます。
劣化・分解は加水分解、窒素酸化物・塩分・紫外線・熱・微生物の影響で分解・劣化します。」
(wikipediaより引用)

ヒマシ油から植物由来ポリオール
ポリウレタンはイソシアネートとポリオール2種類の原料の混合・反応によりつくられます。
トヨタ自動車、トヨタ紡織、三井化学が共同研究を行い2009年に植物由来ポリウレタンの自動車用シートクッションを開発しました。
2009年のこの植物由来ポリウレタンは世界初の素材でした。
この植物由来ポリウレタンは温度の変化に鈍感な特性があり、シートクッションや寝具として使用したときにもとても心地良い素材なのです。
また製品中の植物度の占める%が従来よりも飛躍的に高いのも特徴です。
食物資源と競合しない非可食のトウゴマの種子のヒマシ油をもとにバイオポリオールを開発したのです。
ヒマシ油の成分をポリオールに近い分子構造に変性させるのです。
ポリウレタンは冷蔵庫の内側の断熱材としても使用されている素材です。
軽量で断熱に優れているプラスチック素材を採用することで化学製品の素材が省エネや地球温暖化の防止に大きな貢献をしています。
住宅やビルの断熱性向上にもポリウレタン断熱材などの化学製品の普及が期待されています。
ポリウレタンは家電用断熱材・住宅用断熱材の素材としてすでに貢献中なのです。

トヨタ紡織は自動車内装品オール植物化を技術開発の目標にしています。
トヨタ紡織の研究・開発の取り組みはたいへんおもしろいです。
化学工業の化石燃料から植物資源への原料の変換はたいへん大きなテーマとなっています。
従来の製造過程のCO2排出を大幅に削減できる利点もあり植物由来のバイオプラスチック、製品の植物度アップは大きな目標であり課題となっています。

半合成繊維・再生繊維 セルロース

2016年 9月 16日

セルロースナノファイバー

合成繊維について調べた回で合成繊維の中で生産量第四位のセルロースについては別の回でとり上げることにしていました。
ですので今回はそのセルロースについてとり上げたいと思います。

天然繊維の化学成分について
木材・紙・綿・麻はセルロースでできています。
羊毛・絹はたんぱく質でできています。
(天然繊維の成分ではセルロースとたんぱく質が見られるように、化学繊維にもたんぱく質系の化学繊維とセルロース系の化学繊維とが見られます。)

セルロースについて
「セルロースとは分子式(C6H10O5)nの炭水化物(多糖類)です。
植物細胞の細胞壁・植物繊維の主成分です。
天然の植物質の3分の1を占めます。
地球上で最も多く存在する炭水化物です。」(wikipediaより引用)
地球上で多く存在する資源であるセルロースは素材としての使用としても注目されています。
繊維の素材として以下に分類されます。

化学繊維 セルロース
「セルロースの繊維には天然繊維(天然高分子)を原料にしてつくられる再生繊維と、
天然高分子を改質してつくられる半合成繊維があります。

セルロース系化学繊維
セルロース系化学繊維にはセルロース系再生繊維とセルロース系半合成繊維とがあります。

再生繊維
セルロース系再生繊維では、レーヨン・キュプラ・ポリノジックなどがあります。成分はセルロースです。
半合成繊維
セルロース系半合成繊維にはアセテートなどがあります。成分は酢酸セルロースです。」
(セルロース化学繊維、成分と分類についてwikipediaより引用)

セルローズファイバーについて
古紙や段ボールなどから製造される断熱材です。「セルローズファイバー」と呼ばれています。
木質繊維断熱材ともいわれ建築用断熱材として使用されます。

セルロースナノファイバーについて
紙パルプや木質パルプから生成される最近注目されている化学繊維です。木や紙から製造できるので製紙各社や旭化成などが開発しています。
鋼鉄の5分の1の重さで、強度が鋼鉄の約5倍の素材です。
熱にも強い素材です。豊富な天然資源であるセルロースから丈夫な繊維が製造できるということで今注目の素材です。

衣料用合成繊維について

2016年 9月 13日

合成繊維

世界で一番生産されている合成繊維がポリエステルです。
二位はナイロンで三位はアクリルです。四位はセルロースです。
(第四位のセルロースは半合成繊維などとよばれます。このセルロースについてはまた別の回でとり上げたいと思います。セルロースもまた注目されている素材です。)
とくにポリエステル繊維の進んだ日本メーカーの研究・開発は素晴らしいものです。
進んだポリエステル繊維は資源の循環系の素材として環境に貢献しそうです。
今回は合成繊維に絞って簡単に調べてみます。

合成繊維の種類
ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン
アラミドなどがあります。

主な化学成分について
ナイロンはポリアミド
ポリエステルはポリエチレンテレフタレート
アクリルはポリアクリルニトリル
ビニロンはポリビニルアルコール
ポリウレタンはウレタン結合の重合体
ポリ塩化ビニルは塩化ビニルを重合させたもの
ポリエチレンはエチレンを重合させたもの
ポリプロピレンはプロピレンを重合させたもの
アラミドは全芳香族ポリアミド
などでできています。

合成繊維開発のはじまり
「1935年にアメリカのデュポン社がナイロンの合成に成功しました。
日本では1939年に京都大学の桜田一郎教授を中心とする共同研究グループがビニロンの合成に成功しています。
さらにデュポン社は1953年にポリエステル繊維を合成して英国より特許権を取得し工業化がはじまります。」
(wikipediaより引用)

衣料と食物との微妙な関係
現在、衣料の需要は合成繊維によって満たされています。
若し仮に合成繊維が無いとすると繊維の原料畑から衣料の需要を満たさなければならなくなり、世界で食料不足になってしまいます。世界でそれほど合成繊維がなくてはならないものになっています。
現在では衣料の合成繊維はほとんどポリエステルが原料になっています。
ポリエステルの生産で中国が世界の7割の生産を占めています。
合成繊維の生産と田畑の食物の農業による生産とのバランスによって現在の産業が成り立っています。

進んだ化学技術による日本メーカーのポリエステル繊維
1970年代以降ずっと日本の衣料の合成繊維産業は縮小傾向にありました。
しかし産業用としてのニーズはあって、進んだ化学技術で質の高いポリエステル繊維が開発し続けられてきました。
この分野の開発の継続はさまざまな面で現在も役に立っています。化学・産業を支えるかたちになってきています。
東レ・東洋紡・帝人・クラレなど日本のメーカーは合成繊維開発の先端にいます。

クリーンディーゼル車

2016年 9月 9日

クリーンディーゼル

最近のクリーンディーゼル車
クリーンディーゼルエンジンはガソリン車に比べてCO2排出量が少なく、燃料費コストも安い利点があります。
ガソリンエンジンよりもクリーンディーゼルエンジンのほうが熱効率も良いのです。ですからパワーもあります。
ヨーロッパではクリーンディーゼル車の人気が非常に高くなっています。50%程の割合で普及しています。
ヨーロッパではハイブリッド車よりもクリーンディーゼル車のほうが人気が高いのです。
普通車で見ると日本ではハイブリッド車のほうが多く普及しているように思われます。
日本は世界で一番排気ガス規制が厳しいのだそうです。
ですから日本国内ではクリーンディーゼルエンジンの車は排気ガス中の有害物質を取り除く技術が進歩してこそ普及の実現がなされます。

多孔質ファインセラミックスDPF
多孔質ファインセラミックスで造られたDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)が排気ガス中の粒子・有害物質が排出されるのを防いでくれます。トラックなどのマフラーに装着されたりもします。多孔質ファインセラミックDPFの開発で日本は世界で一番進んでいます。
超微小孔を制御する技術革新によって多孔質ファインセラミックスが製品化されています。
このファインセラミックスの分野で日本国内のメーカーが世界市場でおよそ9割と多くのシェアを誇っています。
クリーンディーゼル車の多くにこのファインセラミックスが使用されています。

その他
トヨタではクリーンディーゼルエンジンの直近にDPR(排出ガス浄化装置)を配置する浄化システムを採用しています。
従来のディーゼルエンジンは排気ガスの成分に窒素酸化物・PM(ススなどの粒子状物質)などの大気汚染物質の排出量が多かったのです。
しかし最近、特にMAZDAのクリーンディーゼルエンジンは大気汚染物質排出・CO2排出の削減に成功しています。

クリーンディーゼルエンジンの開発・排出ガス浄化装置・ディーゼルパティキュレートフィルターなどの技術革新によって進化したクリーンディーゼル車が評価されています。

未来の車はどうなるのか?ヒントは珊瑚にある!?

2016年 9月 6日

球形タイヤ

ここ何年で世界のモノづくりの技術が劇的に進化している。
携帯電話も今じゃほとんどがスマートホンだし、
テレビなんかもだいぶ薄くなっていまじゃ4Kなどといっている。
そしてそんな激動の時代の中でも進化が著しく身近なモノといえば自動車だ。
今回はそんな自動車の未来に付いて面白い発表があったので書いていこうと思う。

自動車の進化といえば最近の流行は自動操縦だったり、衝突回避システムだろう。
しかし今回紹介するのはそれらではない。
グッドイヤーはジュネーブショー2016で、自動運転向けとなる次世代コンセプトタイヤを発表しました。
注目すべきは球形の未来型志向タイヤ「イーグル360」です。
このイーグル360は本当に球状の形で斬新さにとんでいる。
これは自動運転化された未来の車社会を見据えて、機動性や通信制御性などを考慮しつつ生態模倣によって考え出されたタイヤなのだ。
生態模倣とは自然界の生物や生態系を模倣し参考にして技術や学問を合点させようという考え方だ。
今回何が模倣されたかというと、トレッドデザインがブレインコーラルのパターンに倣い、天然のスポンジのように作用する点だ。
ドライ路面では硬く、ウェット路面では柔らかくなる設計で、高い運動性能とハイドロプレーニングの防止を両立するんだとか。
ブレインコーラルとは「脳サンゴ」のことで、脳みそ状の見た目をもつことから名付けられたサンゴの一種である。
このタイヤの特徴はこれだけではない。最大の特徴である球体形状だからこそできる全ての方向への移動という多方向性により安全性能の向上が期待できるほか、狭い路地や駐車場などの限定された空間でも従来のタイヤに比べて摂り回しがよくなると考えられている。
さらにタイヤ自身に埋め込まれたセンサーが車両制御システムにに関与し、路面状況や気象状況を伝達することにより案税制が向上するとも言われています。
また空気圧や先ほど述べたトレッド監視システムがタイヤの磨耗状態などを監視し、走行距離を伸ばすことに貢献するでしょう。

球体のタイヤなんて無理じゃないと最初は思っていたけど案外考えられているんですね。
ちなみにタイヤと車への接続はリニアモーター方式を採用するので搭乗者に負担が少ないというのも特徴なんだとか。
ほんと面白いですね。

カッターナイフあれやこれ

2016年 8月 26日

カッターナイフ

学校や事務所に欠かせないマストアイテムの1つがカッターナイフです。
切れ味が落ちたらポキっとおって新しい刃へ。
こんな画期的なアイディア商品も実は日本生まれってご存知でしたか。
今回はそんなカッターナイフの刃についてです。

カッターナイフの材料は主に刃物用炭素工具鋼を用います。
ただしこれは切断する対象物によって鋼の種類を変えていきます。
一般向けのカッターナイフの刃の材料となる鋼の厚さは0.38cmほどの鋼材です。
この時点ではまだまだ柔らかくてコイル状に巻かれています。
この鋼材をプレス加工することからカッターナイフの物語は始まります。
プレス用金型を用いてスライダーに固定するための穴、刃を新しくするための折れ線、制作会社名、型式番号などをプレスしていきます。
1/100mmの制度で連続してプレス処理されていき、またロール上に巻き取られていきます。
次の工程は熱処理です。
プレスして洗浄されたロール材を850℃から1100℃の加熱炉に送り込んで加熱します。
そして直ちに冷却装置で冷まします。
この加熱後の即冷却は硬度を高くするための処理です。
しかし、これだけでは硬いのだけど粘り気のないもろい刃になってしまいます。
なのでこの冷却した刃をもう一度加熱炉に入れて加熱します。
これは材料の組織を均一に加熱することで並べて耐脆性を向上させるのです。
そしていよいよカッターナイフの命である刃付けの工程です。
砥石を用いて加工・研磨します。
刃付けが終わるとセンサーで長さを測り、1本のカッターナイフの刃に折られます。
そして最終工程である検査がはじまります。
検査項目は硬度や鞭性、刃の角度などを試験します。
この検査で合格した1級品が市場に流通するのです。

ゴムについて 天然ゴムから合成ゴム

2016年 8月 23日

ゴムについて

天然ゴムはパラゴムノキの樹液を固めたものです。
「樹液に含まれているシス体のポリイソプレンという成分が生体内の付加重合で生成されたものです。
天然ゴムは微量のタンパク質や脂肪酸を含みます。シス体のポリイソプレンでできているのが特徴です。

化学的に生成するイソプレンを重合させたポリイソプレンはトランス体が含まれている合成ゴムになります。
合成ゴムには不純物はありません。」(wikipediaより引用)

分子の構造にはシス体とトランス体とがあります。同じ成分の分子でも構造が異なるのです。

パラゴムノキを傷つけて流れ出る樹液は無定形かつ軟質の天然高分子物質です。
この樹液をラテックスといいます。
これを集めて精製し凝固乾燥させたものを生ゴムといいます。
歴史としては消しゴムとしての特性の発見がされています。(現在では使われていません)
後にプラスチック製の消しゴムが開発されて代わりに使われるようになるからです。
パラゴムノキは本来、南米の熱帯雨林原産です。
19世紀の終わりにゴムの需要が増えて供給不足になり、南米のパラゴムノキの苗木を東南アジアに持ち込んで栽培をはじめ、その後東南アジアで栽培が拡がりました。
現在では主生産地が東南アジアになっています。
「マレーシア・インドネシア・タイなどです。」(wikipediaより引用)

1839年にアメリカでチャールズ・グッドイヤー氏が天然ゴムに硫黄を加えて加熱すると弾性・耐熱性が飛躍的に上がることを発見します。少量の硫黄が天然ゴムの特性改善に非常に役に立つのです。成分がよく結合し伸び縮みしやすくなります。
この発見によって天然ゴムの質が上がり、用途が拡がりました。
さらに天然ゴムに薬品を加えることでゴムの性能を上げていくことに成功していきます。
輪ゴムなどもラテックスを蒸して固めてその後摩擦熱で加熱させながら薬品を混ぜることで生産されています。
他に炭素粉末を加えて硫黄を加えるとさらに特性が改良されました。
ですので硬質のゴムは加えた炭素粉末で黒色になります。

LED照明の国内での普及について

2016年 8月 19日

LED照明について

1994年GaN(窒化ガリウム)による青色LEDが発明されました。
この発明の功績によって2014年に赤崎勇氏、中村修二氏、天野浩氏(工学博士)がノーベル物理学賞を受賞します。
それから1996年に白色LEDが誕生します。
その後パナソニックは1998年からLED照明を発売しています。それからパナソニックは照明製品の発光効率を上げ続けています。

LED電球の普及
経済産業省は2012年末までに家庭用白熱灯生産を全廃して蛍光灯に切り替えようと呼びかけるキャンペーンを2008年4月から開始していました。
結果としてこのキャンペーンでLED電球の普及が進みます。
LED電球は消費電力が白熱電球の6分の1で寿命が40000時間と長寿命、低発熱でCO2削減にもなります。

LED照明の普及
2011年3月11日に東日本大震災が発生し、その一時間後福島原発事故が発生しました。
この地震と事故で国内の原子力発電所が相次いで操業停止します。これをきっかけに省エネの要求が高まります。
これによる全国的な電力不足で消費電力の少ないLED照明の製品の普及が進みました。
2012年11月29日 経済産業省は日本再生戦略として2020年までに公的設備・施設のLED等高効率照明の導入率100%達成の方針を出します。
2013年、LED照明の普及率が23%になります。
2014年4月に閣議決定された新しいエネルギー基本計画として2020年までにLED照明の普及率をフローで100%とする目標を出しています。

パナソニックは2015年度までに従来型家庭用照明器具の生産を終了しています。
近年、こうした国や省庁の施策もあって照明はLED照明器具へ移行し普及してきています。

私は10年以上家族で愛知県の稲沢市に住んでいました。共同研究でLEDの工業化を実現した豊田合成株式会社の本社が稲沢市にあります。
そういうわけもあってか2010年代から住宅地の電柱にいち早くLED照明が交換されて光っていたことをよく覚えています。
LED照明に先行投資したり普及活動をしたりして活躍していたのではないでしょうか。

外国人も大絶賛! 和紙の作り方 

2016年 8月 16日

和紙2

最近私は何かのTV番組で外国人が日本に来て、わしの魅力や製造過程なんかを絶賛しているというのを観ました。
私達日本人にとって普通に存在する和紙ですが、意外と作り方などをしらないのではと思い調べました。

まず和紙の原料となるコウゾを採取し加工していきます。
コウゾは11月から1月にかけてかり取ります。
このとき、コウゾは1年生の物を使います。2年以上のものだと、繊維が硬くなるほか、節や傷の数も増えてしまいます。
コウゾをかり取ったら次はコウゾむしの作業です。
コシキという桶をかぶせて長さを揃えたコウゾを3-4時間蒸します。
そして冷めないうちに手早く樹皮を剥ぎ取ります。はぎ終えた皮を黒皮と呼びます。
保存のために黒皮を天日干しします。
そして紙すきに必要な分だけ黒皮を川などの水に24時間ほどさらします。
これは外皮を取り除きやすくするためです。
さらしたものからタクリコと呼ばれるナイフで外皮を剥ぎ取ります。剥ぎ取った外皮は質の悪い原料に混ぜてハッサキと言うちり紙にします。
外皮を取り除いた内皮は白皮とよばれ、この段階で保存する場合もあります。
白皮に灰を入れて数時間煮ます。これは繊維をやわらかくするほか、繊維以外のものを取り除く効果があります。
そして煮た物をまた川などの流水に24時間ほどさらして灰を洗い流します。
そして繊維の傷や節、汚れなどを手作業て丁寧に取り除きます。
そしてバイという樫の棒で繊維が綿状になるまで叩きます。
紙のよしあしを決める重要な作業です。
叩いてほぐれた繊維を水ととろろを加えて容器にいれ馬鍬(まぜ)と言うクシのような道具でかき混ぜます。
この作業をザブリといい、この過程が済んだ物を舟水といいます。
そしていよいよ紙をすきます。舟水をすけたの手前からくみ、すけたを動かし紙をすきます。
すき終わったら紙をはずして、紙床に重ねて1昼夜ほど寝かします。
そしてジャッキなどで圧力をかけて水を絞ります。これも1昼夜ほど圧力をかけたままにしておきます。
ブレスが終わったものを紙床から1枚1枚はがしていきます。
そして天日干しで乾燥させます。
これが終われば検品作業を行い出荷です。

和紙はとても手間のかかる作業というのが納得ですね。
外国人が感動するわけです。