植物由来プラスチックについて(化学合成系)

2016年 7月 22日

植物由来プラスチック

生分解性プラスチックとは
微生物によって分解されるプラスチックです。
生分解性プラスチックは堆肥化されて微生物により二酸化炭素と水にまで分解されます。
石油製のプラスチックは廃棄しても分解されずに残ってしまうため生分解性プラスチックが評価されています。

デンプンを基に作られるプラスチック
デンプンの原料はトウモロコシ・小麦などの穀物・イモ類などです。
海外で遺伝子組み換えトウモロコシが生産されるようになり、その余剰農産物が工業原料として活用されるようになりました。
デンプンを乳酸発酵させてつくられた乳酸から縮合重合させてできるポリ乳酸が生分解性プラスチックとして作られます。人工的に作られる化学合成系のプラスチックです。
トウモロコシはバイオエタノールとしての工業原料として注目され、原料として取り合いになる構図です。

サトウキビから得られるプラスチック
サトウキビから微生物による発酵で得られるグリコール酸という物質を縮合重合、または開環重合させたものです。
ポリグリコール酸という物質で人工的に作られる化学合成系のプラスチックです。

化学合成系の植物由来プラスチックの問題点
乳酸やグリコール酸は発酵で得られますが、ポリ乳酸やポリグリコール酸に合成するには燃料や化石燃料が使われます。ですからCO2の排出の問題をクリアできてはいないではないかと言われています。
その他の生分解性プラスチック
微生物によって分解できる生分解性プラスチックは開発され続けています。
○微生物からできる微生物生産系プラスチック
ポリヒドロキシブチラート・ポリグルタミン酸などがあります。
○天然にある高分子の天然高分子系プラスチック
酢酸セルロース・キトサン・デンプンなどです。

その他生物由来プラスチックの開発
他にも植物由来プラスチックの素材としてヒマシ油を原料とするもの・大豆油を原料とするもの・糖類を原料とするもの・セルロースを原料とするもの等が開発されています。

工業製品中の石油製品のプラスチックから軽量化だけではなく環境視点としてこれらのバイオプラスチックへ成分中の%として現在少しずつ開発され置き換えられてきています。