製造業ニュース

友人?悪魔?救世主?人工知能AIについて

2016年 7月 15日

A.I

皆さんはAIといえば何を思い描くだろうか。
筆者はビデオゲームが大好きなので、NPCキャラクターなどの思考ルーチンや行動原理くらいにしか捕らえていないが、世界では今そんなAIがかなりの進化を見せている。
グーグル、マイクロソフト、IBM,アップルなどの名立たる企業がAI技術に並々ならぬ力を注いでいる。
音声認識や画像認証、車の自動運転なんかもその例である。
日本でもNECや富士通などの大手電気メーカーが1980年代ごろから研究に取り組んできている。

AIで今注目されているのは「ディープラーニング」と呼ばれるものだ。
これは簡単に説明すると、AIが何かを学習する際に従来どおりの方法ならばヒトがプログラミングをして定義をAIに教え込んでいたというのを、AIが自ら膨大な量のデータベースからAI自身がデータを本を読むように参照しながらAI自身で学習するということだ。
このディープラーニングによってAIがよりヒトに近い思考ルーチンを得ることが可能だというわけだ。

このディープラーニングは2045年問題というとある問題を解決するのに役に立つのではないかといわれている。
これはコンピュータチップの進化を経験則に基づいて予測したムーアの法則というものが大きく関係している。
その法則によれば簡単にいうとコンピュータの性能は1年半で2倍の性能になるというものだ。
仮にこの法則が正しければ2045年にはAI自らヒトよりも優秀なAIを開発してヒトを凌駕するというSF映画や漫画の世界のような話なのだ。
実際筆者が知っているAIのニュースでヒトを滅ぼすといった発言をしたAIやナチズムを賛美したAIが現実としてあったというのもまた怖いところである。

AI技術はまだまだこれからも伸びていく分野であるし、某猫型ロボットなどに代表されるヒトの生活をより豊かにしてくれる要素も含んでいる。
暗い側面では軍事目的などにも実際しようされているが、願わくばAIの技術が平和方面に使われることを祈りたいものである。

ペットボトルについて

2016年 7月 12日

ペットボトル

ペットボトルというのは和製英語で英語ではプラスチックボトルといいます。
ペットボトルはポリエチレンテレフタレートという素材でできています。
エチレングリコールとテレフタル酸の脱水縮合によってつくられます。

PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂
一般的にPETボトルはポリエチレンテレフタレートという石油由来のテレフタル酸とエチレングリコールを原料とします。
高温かつ高真空で化学生成されるものです。

ポリエチレンテレフタレートが「生分解性」に?
2016年3月11日に慶應義塾大学・京都工芸繊維大学から慶應義塾大学理工学部の吉田昭介助教(現所属京都大学工学研究科ERATO秋吉プロジェクト研究院)と宮本憲二准教授、京都工芸繊維大学の小田耕平名誉教授と木村良晴名誉教授の研究グループ、帝人株式会社、株式会社ADEKAが共同研究を行いポリエチレンテレフタレートを分解して栄養源とする細菌を発見し、ペットボトルなどのPET製品のバイオリサイクルに繋がる成果が発表されました。アメリカの科学雑誌「SCIENCE」に3月10日に掲載されました。

豊田通商とトヨタ自動車がバイオポリエチレンテレフタレートを共同開発
サトウキビからバイオエタノールをつくりだして、それからバイオモノエチレングリコールをつくり、テレフタル酸と脱水縮合させバイオポリエチレンテレフタノールを製造しています。
自動車の内装の材料としてこの新しいエコプラスチックを採用しています。2011年から内装の材料として製品に採用する割合が大幅に増えています。

石油製から植物由来製へと開発がシフトしてきています。
ポリエチレンテレフタレートが生分解性プラスチックになることは将来的に環境に貢献が期待でき頼もしいです。
日本では飲料の容器、ペットボトルとして身近な素材のポリエチレンテレフタレート。
現在進行形で現在もポリエチレンテレフタレートに関係する研究・開発が進んできています。

ガラスは割れるもの?いいえ割れません!超高弾性ガラス編

2016年 7月 8日

超高弾性ガラス

ガラスといえば割れるもの。
筆者も小学生のときに謝ってガラスを割ってしまい怒られた経験があります。
しかし今回紹介するガラスはこの常識を覆す凄いガラスなのです。

このガラスは、「超高弾性ガラス」と呼ばれ、東京大学生産技術研究所が発明した。
ガラスは「弾性率」という値が大きければ大きいほど薄くて上部なガラス板になる。
一般的なガラスは80GPsほどだ。ちなみに鋳鉄は159GPs程度、鋼は200GPsほどといわれている。
では超高弾性ガラスはどうだろうか。
驚くことなかれ、なんと160GPsほどの数値をたたき出している。
つまりほとんど鋳鉄とかわらないのだ。

ではなぜにこのような強度を実現できたのだろうか。
弾性率を上げるにはガラスの原子間の隙間をなるべく小さくして「充填率」を高めてやることが重要である。
この超高弾性ガラスはアルミナと呼ばれるアルミニウム酸化物とタンタル酸化物という物質を用いることで従来以上の弾性率を向上させることに成功したのだ。
これまでもアルミナを含め様々な物質を用いた研究は行われてきた。
しかし例えばアルミナを大量に使用すると容器に触れた瞬間に結晶化してしまい、ガラスとしての機能がでないなどの問題が生じていた。
その為に一般的な溶解法という生成方法では実現することができなかった。
しかし今回これを開発したチームはガスを用いた新たな生成法「無容器法」という製法を生み出した。
その結果アルミナ含有率50パーセント以上というとても硬いガラスが生まれたのだ。

軽い!強い!変形しない!次世代の素材 炭素繊維編

2016年 7月 5日

炭素繊維

今回紹介するのは炭素繊維という次世代の素材です。
これはその名前が示すとおり炭素からなる繊維で、
日本発の最先端技術であります。
最近のアニメや映画なんかでもロボット物や宇宙開発物ではカーボン素材で作られた創作上のロボットなんかが案外でてきているあたり、近い将来リアルでもでてくるかもしれません。
炭素繊維はポリアクリロニトリル(PAN)繊維あるいはピッチ(石油や石炭コールタールの副産物)繊維といった有機繊維を高温で加工し炭化させて作ります。
炭素の含有量は標準弾性率の炭素繊維で90%以上、高弾性率の炭素繊維ではほぼ100%が炭素となります。
現在市販されている炭素繊維のほとんどはPAN繊維を主な原料とするPAN系炭素繊維です。
このPAN系炭素繊維はピッチ系に比べ性能はもちろんコストや使いやすさなどのバランスが優れています。
日本において、このPAN系炭素繊維製造しているので有名なのは東レだ。

炭素繊維の最大の特徴を一言で言い表すならば、「強いのに軽い」に尽きる。
一般的な鉄と比較すると重量の差は大体1/4程度、弾性比率が7倍ほど、強度に関しては10倍も差がでる。
このことからも炭素繊維が従来の金属材料から置き換わっていくことは明白だろう。
さらに言うと耐熱性や耐摩擦性、耐酸性、熱伸縮性、電気伝導性などのさまざまな分野でとても優れた性質を有しているの自然環境や設置条件が厳しい環境でも、長期的に見て安定した働きをしてくれるだろう。

冒頭でもアニメのロボットという話をしましたが、この炭素繊維の特性をリアルで今一番享受しているのが航空宇宙産業です。
強くて軽い、そして気圧や気温の差が生じても形が変形しないというのは設計者のデザインをきちんと計算どおりに作用することを意味します。
これは宇宙空間などの過酷な環境ではとても重要なのは言うまでもありません。
実際に2006年に東レがボーイング787旅客機の胴体、主翼、尾翼などの期待の主要部位に炭素繊維を利用する世界初の取り組みのために炭素繊維を2021年までの16年の長期間にわたって大型契約を結んでいます。

炭素繊維はなにも航空宇宙開発だけではありません、釣竿のような身近なものや、竹刀や弓道の弓なんかの武道の分野でも利用されています。

災害を乗り越えろ!水だけで簡単発電のすごいやつ!

2016年 6月 28日

マグボックス

今年に4月に発生した熊本地震や未曾有の大惨事を引き起こした東に本題震災。
日本はいわゆる地震大国だ。
このような災害や非常事態に役に立つのが今回紹介するアイテム、「マグボックス」だ。
災害時は当然ながらライフラインがずたずたにされてしまう。
このマグボックスはそんな中の電機に関するアイテムだ。
このマグボックスはいわゆる使いきりの一次電池です。
マグボックスを使うのに必要なのは2lのペットボトルの水だけ。
しかもこれは淡水でなくても海水や炭酸水、果ては尿でもオーケーというから驚きである。
(ただし炭酸水や尿では発電効率に変化があります。)
この水を給水口にいれれば準備完了。
最大で300Whの電力が五日間にわたって断続的に発電されます。
しかもこのマグボックスにはUSB端子が標準搭載されているのでスマートホンや携帯電話、タブレット端末への充電も可能。
さらに発電のオンオフのためのリセットスイッチも搭載されているので、水を注入後一気に使わなくてはいけないという心配もないのだ。

このマグボックスを開発したのは福島県いわき市に事務所を構える古河電池さんだ。
東日本大震災時に個人用の通信端末が使用不能になるのを痛感し、それを改善しようとしたのが開発のきっかけだとか。
もしものときにどこでもすぐに簡単に利用でき、長期間の保存ができる電池を目指した。
これがマグボックスである。

マグボックスの仕組みは高校の化学でも習う一次電池の仕組みとほぼ同じだ。
正極の表面に活性炭などを敷いて空気が通りやすい構造を作る。
食塩水を染み込ませた繊維を挟んで金属マグネシウム板を向かい合わせる。
そして金属板と金属マグネシウム板を接続すると電流が流れる。
マグネシウムから電子が出るのだ。
マグボックスでは電池セルに収められた金属マグネシウムが注水した水に溶け、
マグネシウムイオンとなる。
このとき2個の電子を負極に放出し、外付けした機器へ電気が通る。
戻ってきた電子は正極で酸素と水と結び付き、水酸化物イオンとなる。
金属マグネシウムは次第に減っていき、電解液には水酸化マグネシウムが残る。全ての金属マグネシウムが反応すると、電池の寿命が尽きるというわけだ。

あの有名TVドラマにもでてきた、国内唯一のプラスティックネジ

2016年 6月 24日

ネジ (2)

みなさんはTVドラマ「半沢直樹」を覚えているだろうか。
今回紹介するアイテムは、ドラマの中で半沢の父親を演じていた笑福亭鶴瓶がが登場するシーンで登場するアイテムだ。

半沢の父親が作っていたのは、プラスティック製のネジだ。
工場を継ぐのに難色をしめす息子にこの樹脂性のネジのいいところを語っていた。
小さく軽くそれでいて丈夫なこのネジが日本を支えていると。
このドラマにでて来たネジには実際にモデルがある。
製造しているのは、国内唯一のプラスティックネジの専門会社である日本ケミカルスクリュー株式会社である。
ドラマで使われたのは、同社製造のガラス繊維強化ポリアミドXMD6製のネジとポリフェニレンサルファイド製のネジだ。
これは当然ドラマのために制作されたのではなく、実際に世界での実績のある優れたネジだ。

冒頭で半沢の父親が語ったとおり、プラスティックネジには金属性のネジにはない優れた特徴がいくつもある。
まず一番のメリットは金属製のネジに比べ圧倒的に軽量であるこtだ。
また金属では磁気を帯びてしまったり、絶縁性も断熱性も期待できない。
また耐久性の麺でも錆や腐食の心配がないというのはとても大きなメリットだ。
これらは自動車などの乗り物の部品や電子機器商品、医療用機器などの精密製が求められる現場で幅広く使用されている。
また素材もプラスティック樹脂以外にもポリプロピレン製やセラミック製など多岐にわたり、
ネジの形も多様である。

半沢の父親が語る、「このネジが日本をささえとんのや」というせりふはまさに心理なのである。

レジ袋、ポリエチレンについて

2016年 6月 21日

レジ袋

ポリエチレンはエチレンを重合させてできるポリオレフィンです。
ポリエチレンはポリオレフィンの一種でポリオレフィンともいいます。

レジ袋の原料は石油由来
エチレンの原料は石油からできるナフサです。ナフサを高温で分解してエチレンができます。
そのエチレンを重合させてポリエチレンをつくります。
「改正容器包装リサイクル法」が施行されて、レジ袋の削減が求められています。

近所のスーパーでもマイカゴ・マイバックに
レジ袋が有料化されて、マイカゴ・マイバックをカートに乗せてスーパーに入るお客が増えました。
身近なスーパーのレジの現場では「袋はいらない」との声もよく聞くようになりました。
消費量が日本では一人当たり年間約300枚ポリエチレンの袋が消費されている計算になるそうです。

バイオポリエチレンが開発されています
サトウキビからできるエタノールをエチレンにして、それをもとにポリエチレンを製造する方法が開発されています。サトウキビの廃糖蜜を発酵させてエタノールにして高温で脱水してエチレンをつくります。そのエチレンを重合させてポリエチレンをつくります。製造工程で石油製のポリエチレンよりも少ないCO2消費でポリエチレンが製造できる計算になります。

素材のバイオマスプラスチックへの変換が進んでいます
2011年からポリエチレンのバイオベースの製品の商品生産が始まっています。
価格は通常の石油由来のものより高くなります。
2010年代の後半はバイオマスプラスチックの飛躍的な活用拡大が政策目標とされています。
石油消費の削減とCO2消費削減が目標のセットになっています。
そのためにもバイオプラスチックはそれを実現する手段となっています。
一人当たりの石油由来のレジ袋消費を削減するだけでも間接的に石油消費を削減する活動になります。
皆さんの身近なスーパーに通うときにもマイカゴ・マイバックを活用しレジ袋を断れるようにしましょう。
スーパー側自体がバイオポリエチレンのレジ袋を採用するのも良いかもしれません。

街が1つになる!日本からの挑戦状!下町ボブスレー

2016年 6月 17日

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皆さんは「氷上のF1」ことボブスレーをご存知ですか。
独特な形状のソリにのって凍ったコースを疾走するあれです。
筆者は映画、「クール・ランニング」で知った競技でした。
技術はもちろん、熱いハート、そして優れたソリに乗ることが勝つために必要な条件です。
そしてその優れたソリを日本の下町、東京都大田区で実際に作っているので、これは記事にするしかないと思い、筆を執った次第です。
「下町ボブスレー」はこの大田区の町工場や企業が一丸となってボブスレー用のソリを開発制作しているプロジェクトです。
これは大田区産業振興協会がボブスレーのソリは国産のものがなく、選手は中古品などを調達して使っているという現状を知り、ソリの重要性が高いボブスレーならば、大田区の技術力を世界にアピールできると考えて2011年に始まりました。
現在は5号車まで制作されており、参加企業も100社を超えています。
ボブスレーのソリ制作の技術は金属の低摩擦抵抗などが大事です。
これは現在の風力発電などの分野での活躍が期待される分野なのです。
また金属と炭素繊維を組み合わせて作る技術は航空機などの素材としても注目されています。
このようにボブスレーのソリは最先端技術を惜しみなく使い、下町の技術力の高さが伺い知れますね。
ここまで書くと何事も順調に進んでいるように見えるが、数多くの挫折や苦渋を飲んでいる。
例えば、力を注いでいた日本チームからの2014年ソチオリンピックでの不採用通知などだ。
しかしそこでもへこたれないのが下町ボブスレーだ。
他国チームへと積極的にソリを提供していく方針を採った。
その結果、冒頭でも紹介したクール・ランニングの舞台となった常夏の島ジャマイカのチームがそれに答えた。
ジャマイカボブスレー連盟と韓国ピョンチャンオリンピックへ向けて協力体制を敷いていくことがきまったのだ。
下町ボブスレーは2016・2017シーズンに向けて新たなソリを開発製造し、ジャマイカチームへ無償提供する。
両者は共同で広報活動やスポンサー募集を展開している。

エンジンオイルの種類について

2016年 6月 14日

プリント

最近、車のエンジンオイルのランプが点灯し交換したのですが、
その際にエンジンオイルってこんなに種類があるのって驚いた筆者です。
エンジンオイルの売り場に行くと、5w-30や0w-20などの表示や、100%化学合成油部分合成油に鉱物油などの効きなれない単語のオンパレード。
今回はそんなオイルの種類についてです。

オイルの種類1 鉱物油

これは一番私達のイメージに近いオイルです。
その名の通り鉱物油は原油を蒸留して精製された昔ながらのエンジンオイルなのです。
広く一般に流通しており、価格帯が安いのが特徴です。
しかしながら耐熱性能や酸化に弱いというのも特徴の1つです。
これから紹介する化学合成油に比べて分子構造にばらつきがあるからです。
エンジンの燃費や始動性は劣りますが、こまめにメンテナンスを行えばなんの問題もおこりません。

オイルの種類2 化学合成油

原油を精製する家庭で複雑高度な家庭を施し、不純物などを可能な限り排除した高純度のエンジンオイルです。
寒い時期でもエンジンの始動性がよく、また耐熱性にも優れています。
蒸発製も低いのでムダに蒸発しないのも特徴です。
ただし高品質がゆえに、コストの面でも鉱物油に比べて高くなってしまい、よっぽど車が好きな人でないと普通の人が使うには躊躇してしまう価格帯です。
車のレースなどでも使われています。

オイルの種類3 部分合成油

鉱物油と化学合成油のハイブリットオイルです。
ベースとなる鉱物油に20パーセント以上の化学合成油を配合したものです。
鉱物油と化学合成油のいいとこどりをした感覚で使うことができます。

じゃあ結局どのオイルがいいの?

新しい車で性能面や品質面だけをみるなら化学合成油でしょう。
ただしやはりコストが嵩むのでそこはどれだけ車を利用するかなどと相談する必要が出てきます。
また古い年式の車では、そもそも化学合成油の使用を想定していないなどという問題も生じることも起こります。
種類によっては純正の鉱物油を指定している場合もあります。
結局は車との相性が一番で、その次にコスト面との相談ということになります。

日本のものづくり 漆について

2016年 6月 10日

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最近ふと立ち寄ったお店で食事をいただいた際に思うことがありました。
漆器って普段あまり目にしないけど、改めてみるときれいだなと。
そんなわけで今回は日本を代表するものづくり、漆です。

ウルシとはウルシ科のウルシノキから採集した樹液を加工した、ウルシオールを主成分とした天然樹脂の塗料のことです。
私たちが普段ウルシとして認識しているのは塗料としての漆工ではないでしょうか。
筆者がお店でいただいた食器なんかがそうですね。
ウルシは黒や朱色なんかの発色が美しいですが、
きれいなだけではありません。
ウルシは熱や湿気、アルカリや酸にも強く、腐敗防止や防虫効果があります。
漆器はお高いイメージからかあまり使用せず、お正月なんかの特別なときにしか使わない人もいるのではないでしょうか。
しかしそれは実は間違いで漆器は使ってあげたほうが良いのです。
漆器は上述の通りいろいろな態勢がありますが、紫外線には弱く、またウルシ自体ではなく木地が傷んでしまうことが多いので痛みやすいという印象をもたれやすいのです。
漆器を使うことは簡単です。
ぬるま湯で手やスポンジで洗えばいいですし、油汚れなんかにも中性洗剤がしようできます。洗ったら陶器同様、ふきんで水気をふき取ればオーケー。
簡単に漆器を扱いましょう。
そういえばウルシって手がかぶれたりしたり、
そもそも縁がないとウルシそのものを見たことがないなんて方もいらっしゃるかもしれません。
筆者は学生時代にいろいろ山にこもっていたので見たことがありますが、
たしかに普段普通の生活を送っていれば見る機会はあまりないでしょう。
そんなウルシさんですが、実は食用でもあるのです。
ウルシの新芽をてんぷらや味噌汁として食べることができるそうです。
ただかぶれるイメージが大きいことや、人によっては食べた後に舌がピリピリしたなんて人もいますので、あまり食用ではないようです。
本来は漆職人さんが漆に対する免疫を得るために食べ始めたなんて説もあります。

とここまで役に立つか怪しい情報でしたが、案外知っているようで知らないウルシの世界でした。
今の日本では伝統工芸品のイメージが先行しちゃうウルシですが、
実はもっと親しみやすい素材ということを知っていただければ幸いです。