ジャパンディスプレイ・JOLED

2017年 11月 10日

(スマホ液晶イメージ画像)

株式会社ジャパンディスプレイ(JDI)は産業革新機構主導でソニー・東芝・日立の中小型ディスプレイ部門が統合されてできた会社です。
2012年4月1日に発足しました。
ジャパンディスプレイの手がけている製品は大きくスマホ・タブレット用、ウェアアラブル用、IoT機器用、車載用、医療用、デジタルカメラ用のディスプレイに分かれています。現在量産しているのは液晶です。ですがJOLED(ジェイオーレッド)という会社を通して有機ELディスプレイも開発しており、将来的には有機ELディスプレイの量産も見込んでいます。ジャパンディスプレイは発足してから業績がずっと不振です。最近の8月にはジャパンディスプレイのリストラが大きく報道で取り上げられました。
しかしインタビューを見ると経営者は有機ELパネルの量産化は時期としては遅れをとるものの明るい見通しを持っているという様子です。

中小ディスプレイ
最近存在感を増しているのが有機ELディスプレイです。
中国のスマートフォンも有機ELパネル仕様の需要になってくるかと考えられます。
また、アップルの新作iPhoneも有機EL仕様になると騒がれました。
そしてiPhoneⅩでついにサムスン製の有機EL仕様の新作としてアップル社から発表されました。
今年10月27日予約開始、11月3日にとうとう発売されました。
スマホの有機ELパネルは韓国メーカーが先行しているのが現状です。
この液晶から新しい有機ELパネルの需要の切り替えによってジャパンディスプレイは大きな影響を受けています。
ジャパンディスプレイは有機ELパネル開発のJOLED子会社化もこの苦しい現状で先延ばしになっています。

JOLEDについて
JOLED(ジェイオーレッド)は産業革新機構主導でジャパンディスプレイ・ソニー・パナソニックの有機EL事業を統合して2015年1月5日に設立された会社です。

日本メーカーの有機EL
日本メーカーの有機ELは「印刷方式」という新技術で製造されています。日本国外では韓国のLGもこの印刷方式での有機EL製造を技術的に実現しています。
一方、有機EL製品を先行して生産している韓国のサムスンなどのメーカーは有機ELを「蒸着方式」という技術で製造しています。
2017年4月からJOLEDから印刷方式の4K有機ELパネルのサンプル出荷が始まっています。
新技術である印刷方式によって従来の蒸着方式に比べて製造コストを削減できるとされています。
やや遅れをとるかたちの登場になる日本メーカーによる有機ELディスプレイの製品は今後この印刷方式でできた有機ELの量産ができるかどうか・売り上げがあがるかどうかにかかっているともいえるでしょう。