ルアーの塗料とリペイント(再塗装)

2016年 6月 7日

釣り
・・・海っていいですよね・・・。
海を見ていると、何だか細かい事はどうでも良い気になってきます。
きっと「永遠の若大将」も、だからこそ「海」
心奪われて、「海」に並々ならぬ拘りを持たれているのでしょう。
・・話が少し逸れ・・いえ、海と言えば「釣り」ですので、
今回は釣り具の中でも「ルアー」に着目し、主に「塗装」について
考えてみたいと思います。

「ルアーに使われている塗料」
アクリル顔料系、ウレタン塗料。
塗膜が肉厚で、使用による塗膜の劣化(剥離)が少なく、
また、細かい色彩表現が可能であり、主としてペイント(リペイント)に
使われている塗料となります。

「「オリジナル・ルアー(リペイント)の方法」」
1・剥離作業(紙ヤスリ、1・180~240/2・~400/3・600番台(フィニッシュ))
(600番台でワザと細かい傷を入れる。これは塗装を馴染ませる為と、
ルアー自体が肉厚になり、より存在感が増す為)

2・塗装前に密着剤を吹き付け、塗膜が剥がれにくくする。
(特にABS樹脂製品は必須)また、油なども塗装に影響が出るので
予め脱脂剤などで表面を綺麗にしておく必要がある。
(埃も厳禁)

「マスキング作業」
アイ(目玉の事)部分を予めマスキングしておく。
取り外して再塗装しても良いが、クリアをフィニッシュで吹いた際に
アイが塗膜により大きく見えてしまい、
意図した仕上がりと異なってしまう事を防ぐ為である。

「塗装」
(ここではアクリル塗料「水性」「油性」に限定して解説します。)

「水性塗料」
塗装自体はやり易く、初心者に向いている。
発色は良くは無く、塗膜が剥離しやすい欠点がある。

「油性塗料」
顔料を含有した物を指す。専用うすめ液を使い
数回に分けて吹き付ける為、難易度、コスト共に高めになる。

塗料に使用する道具「エアブラシ」
「ピースガン」
塗料を霧状にして吹き付ける為の道具です。
プラモデル制作にも使われるので、有名ですね。
「ガン」の名が指す様に、「トリガータイプ」が主流かと思われます。
(ノズル径0.2㎜~0.4㎜、主に0.3㎜をメインに状況に応じて使い分けます)

「コンプレッサー」
空気を圧縮し、ピースガンに送り込む為の道具です。
空気を圧縮する為、主に電力を使用します。

(おまけ)「缶スプレー」
ノズル径が0.8㎜の為、ルアーの塗装(魚の表現)には向かないそうです。

「個人的感想」
以前、知り合った方がオリジナル・ルアーを製造販売されていたのですが、
その方は基本的にCADで形状等の計測的な事をしながら、
CADデータを基に、彫刻で造型をして、仕上げていたように思います。
その原型(サンプル)に彩色を施し
それを業者さんに持っていき、製造数等の依頼をされていた。
(と、記憶しています。)
ルアー・ペイントは、「釣り」そのものの楽しみも然る事ながら、
「ルアーの造形美」も大きな魅力だと思いますので、
それらが相乗効果を生み出す、とても面白い「実用工芸品」だと、
個人的には思う次第であります。