和歌山/みなべ・田辺の梅システムが生み出す「備長炭」
2016年2月26日
備長炭。度々、耳にする言葉だと思います。その備長炭の最高峰は「紀州備長炭」と呼ばれ、
「国内最高級の炭」と言われています。紀州備長炭。なぜその炭が最高級の称号を持つのか?
少し探ってみたいと思います・・・。
「自然が生み出すメカニズム。「田辺の梅システム」
紀州備長炭は薪炭林で作られる「ウバメカシ」を材に生産されます。この受粉にミツバチが大きく関わっています。
ミツバチは梅林に受粉をします。それにより美しい景観と共に、雑木林が育ちます。
雑木林は備長炭の原料となる貴重な資源となります。これが、「梅システム」なのです。
最高級の誉れ「燃料」としての紀州備長炭。
特徴:煙が出ない。/一定の温度で長時間燃焼し続ける。/消臭・脱臭・除菌効果。
「入れて炊くと米が美味くなる」(主に古米=前年~に採れた米に効果的なようです。)
方法としては、備長炭をお湯で「煮沸消毒」して、お米の上に乗せて炊きます。
やり方は簡単で、鍋に備長炭が、かぶるぐらいの水を入れ、火にかけて沸騰してから10分間グツグツと煮ます。
取り出した備長炭を乾燥させておきます。1合につき10gが目安ですが、多くても問題ありません。
細い備長炭を1本置きましょう。後は炊飯器で炊くだけです。
・・・以前ミツバチが絶滅すると、約3日で食糧難の飢餓状態に陥ると聞いた事があります。
一時期、ミツバチの大量死が話題になりました。
その因果関係として外国製の安価で高性能の農薬の普及が影響しているのではないか?
という指摘を元に、調査研究がおこなわれました。結論は断定できないものの、
米環境保護局(EPA)は、ミツバチの大量死の原因と疑われているネオニコチノイド系農薬の
新たな使用を原則禁止にする方針を打ち出しました。
生態系と農薬の問題は、今に始まった事では有りませんので、
今後も動向を注意深く見続けていく必要がある、と個人的には感じます。