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写真製版

写真製版とは、印刷工程で使用する版(プレート)を写真技術によって作成する方法のことです。特にオフセット印刷やグラビア印刷などの伝統的な印刷方式で使われます。以下で詳しく説明します。


1. 写真製版とは何か?

  • 印刷に使う刷版(アルミや亜鉛、ポリエステルのプレート)に、写真感光材を塗布し、フィルム上の画像を露光して転写する技術。

  • 昔はフィルムを用いたが、現在はデジタル化によりCTP(Computer to Plate)に移行しており、従来の写真製版は「アナログ製版」と呼ばれる。


2. 写真製版の基本工程

  1. 原稿作成

    • 印刷する画像や文字をフィルムに転写する。

  2. フィルム出力

    • 文字・写真・図版をネガフィルムやポジフィルムにする。

  3. 刷版作成

    • プレートに感光材を塗り、フィルムを重ねて露光。

  4. 現像

    • 光が当たった部分と当たらなかった部分を化学処理で分離。

  5. 製版完成

    • 印刷機にセットできる版が完成。


3. 特徴

  • 長所

    • 高精細な印刷が可能。

    • 網点(トーン)を使った写真表現に優れる。

  • 短所

    • 工程が多く、時間とコストがかかる。

    • 化学薬品やフィルムが必要。


4. 現在の状況

  • ほとんどがデジタル製版(CTP)に置き換わった。

  • 写真製版は、レトロ印刷や特殊印刷分野で一部残っている。

 

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