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変圧器の3つの要素

変圧器の銘板例

アルミ板 サイズ50×80 厚み0.8  4-R3  黒 半艶 シート有


 

変圧器(Transformer)、電圧の大きさを変える装置で、主に電力の送電や配電に使われます。交流(AC)専用で、直流(DC)には使えません。


🔧 基本構造

変圧器は主に次の3つの要素で構成されています:

  1. 鉄心(てっしん)

    • 磁束(磁力線)を通すための磁性体(鉄など)でできたコア。

    • 一次側と二次側のコイルを磁気的に結びつける役割。

  2. 一次コイル(一次側)

    • 電源から交流電流を受け取る側の巻線。

  3. 二次コイル(二次側)

    • 一次側の磁束変化によって誘導される電流が流れる巻線(電圧が変化した状態で出力される)。


⚡ 動作原理(電磁誘導)

  1. 一次コイルに交流電圧を加えると、鉄心を通って変化する磁束が発生します。

  2. この変化する磁束が二次コイルにも伝わり、ファラデーの電磁誘導の法則により、二次側に電圧が誘導されます。

  3. 誘導される電圧の大きさは、**巻数比(ターン比)**に応じて変わります。


🔢 電圧の関係式

V2V1=N2N1\frac{V_2}{V_1} = \frac{N_2}{N_1}

  • V1V_1:一次電圧

  • V2V_2:二次電圧

  • N1N_1:一次コイルの巻数

  • N2N_2:二次コイルの巻数

つまり:

  • N2>N1N_2 > N_1 → 昇圧変圧器(電圧が上がる)

  • N2<N1N_2 < N_1 → 降圧変圧器(電圧が下がる)


✅ 特徴と用途

特徴 内容
エネルギー効率 非常に高い(98%以上)
交流専用 直流では動作しない(磁束が変化しないため)
絶縁性 一次と二次が電気的に絶縁されている(安全性が高い)

用途例

  • 発電所 → 送電線への昇圧

  • 送電線 → 家庭や工場への降圧

  • 電子機器内の電源トランス

 

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