「有機ELの有機とは?」「有機ELのメリットは?」

2015年 5月 19日

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携帯型のゲーム機でも有機ELの高画質が楽しめるんですね、のめりこみそうです…。写真はSony PS Vita

有機ELディスプレイの登場で映像関連の製品は「より薄く」「より精細に」とレベルが各段に向上していきました。
「有機EL」というキーワード自体に何か「別格感」を感じる方も多いはずですが、この有機ってどういう意味なのでしょうか?

このギモンはまったく知識の無い私には「???」としか映りません。

*** 有機物、有機ELとは?…
「有機(物)」といえば「無機(物)」とかえってくるでしょう。
この有機物とは、「生命体(植物も含む)」または「生命体を構成するもの、生命体から作られたもの」をいいますが….
有機ELディスプレイに「生命体に関わる何かが含まれている?」のでしょうか…

単に「生命体」(得られたもの)
炭素化合物の一部が有機物として使用されているので「有機EL」と呼ばれています。

有機ELディスプレイの構造は、
ガラス基板にアノード・発光層(正孔輸送層、電子輸送層)・カソードという多層構造になっています。
(ダイオードの極性のお話し…?ですよね。)
アノード側に発光するための透明な電極(酸化インジウム)があります。

*** 有機ELディスプレイの主な特徴として…
・本体を薄く製造できる。(11インチの製品なら厚さ3mmのものがあります)
・画質の良さ(輝度や色相)と視認域(角)の広さ
・出力に対する反応の良さ
・「パキッ!!」ではなく「やんわり」となら折り曲げても使用できる
・比較的低い電圧で発光する省電力性
などが、あげられます。

ちょっとしたポイントですが、有機ELの「有機物」は酸素や湿度には弱い面もあります。
日常使用レベルでの耐用年数は問題ないのですが、他の製品などと比べると寿命が短い点があります。
また、画面のサイズの大型化はプラズマや液晶ディスプレイでも盛んです。
この点でも有機ELディスプレイは20インチ以上のものは、他の製品に比べコストも割高となってしまいます。
モバイル機器類(タブレットやスマホ)への活用には全体の軽量化にもつながります。

薄型・軽量・キレイな外観も結構ですが、こういった機器類は手にとった際に「スベる」ことがよくあります。
トップパネルなどでしっかりガードされているので心配は無いのでしょうが「曲面部分に衝撃が加わったらどうしよう…」とヒヤヒヤものです。