「プハーッ!!炭酸が効いててウマい!」ところで「炭酸」ってどんなモノ?

2015年 3月 10日

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写真:コレとコレの組み合わせってサイコー!!
寒くても暑くてもノドはかわきます、特に炭酸の効いた一杯は「クゥ~ッ!!」て声が出ちゃいます。
この清涼感は炭酸飲料独特のモノですが「炭酸」って何?今さらでなんですが飲んでも大丈夫?

*** 炭酸ってどんなものでしょうか?…(常温での様子を中心とします)
炭酸とは「二酸化炭素(CO2)」のことで、炭素(単体)の含まれる化合物の燃焼により発生する酸化物です。

製造に関しては、製油所の精製工程や醸造所での醗酵工程などで発生した気体を洗浄精製したものが二酸化炭素ガスです。
二酸化炭素ガスを約130気圧で加圧すると液体になります、それを一気に放出させて固体へと変えて押し固めると「ドライアイス」ができます。
しかし最近の日本国内での化学工場や石油関連・アルコールの精製工場の稼動数が現象しているのでこういった製造も減っています。

・ビール(醸造時の自然発酵によるもの)もジュース(原液などに後から添加したもの)も炭酸の含まれた水溶液(液体)。
 ※ 二酸化炭素は低い温度での水に溶けやすく水溶液は「弱酸性」を示します。

・演出でも使用される「ドライアイス」はCO2の個体。
 ※ ドライアイスから発生する白煙は周りの空気中の水分が凍った状態で「二酸化炭素」が見えているわけではありません。

・無色無臭の液化炭酸ガスという液体(条件によっては気体)
 ※ 気体の状態では「空気より重く」「不燃性」

以上のような状態があるのですが常温では二酸化炭素単体での「液体」はなく固体から昇華(*1)されて気体となります。
*1:固体[冷凍・冷却]→液体→気体[沸騰して…]という順ではなく、固体から気体へと一気に変わること

圧力をかけ続けた三重点(気体・液体・固体)温度-56.6℃から臨界点温度+31.1℃までの間では液体ですが、それ以上の「温度」「圧力」をかけると液体・気体の特性を併せ持った「圧縮二酸化炭素」となります。

*** 安全性ってどうなんでしょうか?…
自然界にごく普通に存在しているものですから危険ではありませんがその濃度には注意が必要です。
「過呼吸」はストレスや環境(疲労)などによる二酸化炭素の欠乏により起こるものです。

「ドライアイス」使用時では、直接触れれば凍傷を起こしてしまいますし、高所使用時には低い所へ移動してしまう性質上閉ざされた空間では二酸化炭素の濃度が高くなり中毒症状を起こしてしまいます。

上記のような閉ざされた空間では、二酸化炭素の濃度が3%を超えると軽い障害(頭痛やめまいなど)が起きます。
また濃度10%以上の状況になれば意識の喪失・中枢神経の麻痺による呼吸停止が起き、濃度15%以上からは特に危険で死亡に至ってしまう事もあります。
(致死量となる濃度は約30%以上とされています)

*** 身近な存在だからこそ意識を持っていたいポイント…
(オゾン層破壊による)温暖化への影響でCO2と同じく話題となった「フロンガス」があります。
「CO2」「フロンガス」どちらも同濃度・同体積という状況下では「CO2」の方が環境への影響は少ないとされています。
しかしCO2は自然界からも生活の中からもその排出量の多さがネックとなっています。

排出量の削減もひとつの手段ですが、最近では深海へのストック(海底貯留:CCS)ができることがわかったそうです。
空ではなく海底に「地球」を救う手立てが残されていたのですね、どこまでできるのか期待が膨らみます。
※ 2014年政府も実用化に向けて「技術確立による実証」を経て2020年頃の稼動を目指しているそうです。