コンビーフの作り方

2014年 4月 4日

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コンビーフというと古い方はドラマのオープニングを思いだされるでしょう。
塩を掛けただけのトマトとコンビーフをかじる光景は憧れでした。
皆さんはコンビーフは牛肉の塩漬けだってご存知でしたか?

材料の牛肉をまず人の手で筋切りなどの処理をします。
この肉を機械でこぶし大の大きさに切り分けます。
塩や・調味料などと混ぜ合わせて5℃以下の冷蔵室で48時間程漬け込みます。

この肉を110℃のスチームを利用して2時間煮込みます、これを「蒸煮=じょうしゃ」といいます。
その際に出た余分な水分や血などは捨てます。
この肉を機械で粉砕します、この時点で肉は繊維状にほぐれていきます。

人の目で残った筋などを取り除き、X線検査機で異物の混入などの検査をします。
さらに牛脂・ひき肉・水などを加えてよく混ぜ合わせます。
この状態で缶に定量充填します、この際に缶は上下逆にセットされてきます。

確かにコンビーフの缶は台形のような形ですよね。
このように上下で大きさが違うと充填にムラができにくくなり隅々にまで充填できるそうです。
広い側から狭い側へと充填すると空間ができずに充填ができるんです。
充填されると機械でしっかりと蓋がされます。

この後114℃のスチームを使用して約1時間の加熱殺菌がされます。
冷ますために水の中をくぐり抜けて室温35℃の環境で2週間程なじませます。
人の目による出荷検査を経て店頭に並ぶわけです。

この状態で約3年の保存もできます、鉄分や亜鉛などが豊富な栄養価の高い食品です。
ハムやベーコンも室温調整など難しい管理で作られていますが、環境の確保には人間の感じる感覚も要求されます。
食品だけに検査では特に人の目によるものが大きいのですね。