リチウムイオン電池の次世代とされる全固体電池について

2018年 3月 23日

リチウムイオン電池は正極と負極とリチウムイオンが通る電解液で構成されています。
現在のリチウムイオン電池には電解質に可燃性の液体である電解液が使われています。

全固体電池とはその電解質を液体ではなく固体で構成した電池のことをいいます。
全固体電池は化学反応のメカニズムの立証が未だに成されていません。
ですのでこれからの研究・開発によって明らかにされていくことが求められています。

車載用全固体電池について
全固体電池が注目されたきっかけは、2011年の東京工業大学の菅野了次教授とトヨタ自動車の新しい固体電解質の発表からでした。
この発表は全固体電池の電解質の改良で出力の課題をクリアするものでした。
トヨタ自動車は全固体電池を電気自動車の車載用電池として2020年代前半までに生産することを目標にしています。
現在使われているリチウムイオン電池は現在幅広く使われている電池です。
しかし今後EV電気自動車搭載用の電池を想定するとなると寿命・充電時間に限界があるといわれています。
一方で現段階で開発中である全固体電池は上記のように出力に関しては画期的な発見があったものの、容量・急速充電などが未開拓です。
ですが専門家の方の言によると将来的には全固体電池が出力・容量・寿命・急速充電のすべてにおいて車載用電池としてリチウムイオン電池を上回る可能性があると期待されており、現在も研究・開発されています。
車載用の電池の開発が契機となった全固体電池は出力・容量・寿命を改善する発見が最近そろってきています。
リチウムイオン電池を総合的に上回ることのできる、そして量産できる車載向けの全固体電池の仕様が将来的に定まってくれば、全固体電池は本当の次世代の電池となることとなってきます。

その他向けの全固体電池について
全固体電池は電解質にセラミックスを使ったウェアアラブル端末やIoT向けの小型の全固体電池なども最近になって製品化されて発表されたりしています。

これから電池は「使用する目的に特化した電池」が今後さまざまに開発され、今後電池の世界も開拓されていくのかもしれません。