「ペルチェ効果」による発熱とは?

2016年 1月 15日

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電気の力で「温めたり」「冷やしたり」便利ですよね。
ニュースで「バッテリーから発火」「本体の一部が異常に発熱」…などと聞くことがありますが、”今使用している電化製品は大丈夫なのか?” 真剣に考えたことありませんか。
電化製品を使用していると温かくなっていることがありますが 「発熱」 というのはどういったものなのでしょうか。

*** 熱くなるのは動いている証拠…
電化製品を使用していて「発熱」するのは…
・電気抵抗によるもの
・電気の導通による「電子」の移動・衝突によって発熱
・モーターなど動力の摩擦によって発熱
などがあります。

** 電気抵抗による「発熱」 **
電気が流れるということは、(ケーブルなど)導体中をマイナスの電子が移動します。
その電子が導体中の金属分子にぶつかることで抵抗を受けてしまい発熱します。
この発熱によってさらに周囲の発熱を活発にすることになります。
さらに「発熱」を繰り返すことで熱くなってしまうのです。
この現象による発熱は「ジュール熱」、仕組みは「ブラウン運動」と言われています
この「熱」によって、ポット・炊飯器・ストーブ・アイロン・ドライヤーなどが使用できるのです。
抵抗が大きくなれば「熱」も高くなっていきます。

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** 「電子」の移動によるもの **
おもに半導体などで起きる現象で、n型半導体・p型半導体の特性によって発生します。
半導体の電子の数のバランスによって電流の流れ方が変わってくる特性によって熱を発生したりします。

n型半導体・p型半導体ともに原子核となる「プラス(電荷)」とその周りの軌道上にある「マイナス(電子)」で構成されていますが、材料となっている “シリコン” の特性上マイナス(電子)が移動してしまいます。
移動すればその場所は「空き」となります、その空いた場所は「プラス」の特性を持つようになりますこの状態の場所を「正孔」といいます。
原子核の周囲にある軌道上の電子で一番外側(外周)の電子を「価電子」といいますが、この荷電子たちが移動をしてできた正孔に別の電子が入るを繰り返すことで移動していきます。

また、n型半導体には “マイナス電子” が多く存在していますし、p型半導体には “プラス電荷の正孔” が多く存在します。

・n型半導体は電極でいう「+側」へと移動していきます、
 -側では吸熱、+側では発熱します

・p型半導体は電極でいう「-側」へと移動していきます、
 -側では発熱、+側では吸熱します

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例えばこの原理を利用した「冷温機」が販売されています。
自動車のプラグから電源を取るタイプのものは親族が持っていて、洋菓子(スウィーツ)を冷やして持って来てくれたことがあり、一般の冷蔵庫と違いコンプレッサーなどが無い分 “コンパクトに” “静かに” 使用できます。

小さめのクーラーボックスタイプでしたから容量はそれほどでもなかったのですがあれば便利です。
冬なら冷めやすい飲み物も長時間楽しめるそうでうすから、長距離のドライブが好きな方やアウトドア派の方にはピッタリでは?