SDカードのライバル

2017年 1月 24日

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SDカードを使ったことはありますか?SDカードは今ではサイズはそのままで大容量化が進んでいます。データを持ち運べるという点ではフラッシュメモリと同じ使い方が出来ます。

一見するとフラッシュメモリとシェアで争っているように見えるSDカードですが、この2つは用途が少し違います。SDカードは機器本体に内蔵して使うタイプです。対してメモリースティックはUSB規格の差込口に差して使います。この点の違いから2つの記録メディアは争っているのではなくむしろ共存しているともいえるのです。

ではSDカードの規格のライバルとは何でしょうか?それはメモリースティックでした。なぜ過去形で答えたのかというと、メモリースティックはSDカードとのシェア争いに敗れ、旧式の記録メディアになってしまったからです。

SDカードの誕生前は携帯できる記録メディアはメモリースティックの天下でした。1997年に発売し、あらゆるデジカメやパソコン、ペットロボットAIBOに内蔵可能になっていたのです。2006年頃にブームになったニンテンドーDSのライバル機プレイステーション・ポータブルの記録メディアもメモリースティックです。メモリースティックはさまざまなユーザーが利用することを想定して設計された記録メディアだからこそこのように様々な家電や機械に搭載することが出来たのです。

しかし、2000年代に入ってSDカードにシェアで徐々に押されがちになりました。SDカードもまた様々な機器に内蔵が出来ることを前提に作られていました。その後、2005年頃には、半導体のコストダウンで製品価格の低下によって携帯電話でのminiSDやmicroSD規格の採用が急増し、メモリースティック陣営はPSPの普及で対抗を試みましたが、結果的にはSDカードにシェアで圧倒されます。2010年にはメモリースティック陣営もSDカードの販売に踏み切るなどメモリースティックの収束の流れは明らかでした。

また、2006年度より行われている大学入試センター試験の英語リスニング試験の再生用の記録メディアもメモリースティックでしたが、2010年にはSDカードに切り替わりました。

SDカードが現在幅広く使われているのはライバルの記録メディアを打ち破ったからこそからなのです。