マイクロLEDディスプレイに向けて

2020年 3月 6日

(画像イメージ、窒化ガリウムを通じて発明された青色発行ダイオード)

大阪大学の藤原康文教授たちは、窒化ガリウムにユーロピウムという元素を加えると赤色を発光できることを発見したと新聞で報じられました。
マイクロLEDは青と緑は窒化ガリウムで表示できる技術が確立されているといいます。
問題の赤色は現在のところ、ガリウム・ヒ素などでつくったLEDを開発しています。

上記の大阪大学の藤原教授らが発見した赤色の発光のできる表示技術が加われば、
赤・青・緑の光の三原色をマイクロLEDで技術的に表示可能になるかもしれません。
この発見の報道はビッグニュースではないかと考えられます。

2019年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池の研究・開発に貢献した吉野彰氏らが受賞しました。
科学は理論やプログラミングは日本は中国・アメリカにはついていくことが難しいかもしれません。
しかし、他方で素材の組み合わせの科学や技術、科学技術の最先端を支える材料などの研究などは、日本は向いているかもしれないということを筆者は感じています。
吉野彰教授のリチウムイオン電池に関する研究・開発の業績を辿ってみても、前後想をもって中核技術から周辺技術にわたるまで丁寧に研究の仕事・業績を残していることがわかります。

日本人ノーベル賞受賞者の科学者は日本の研究者には基礎研究をもっと取り組める状況や環境にしてほしいということを言っています。

基礎研究とは
「基礎研究(英語fundamental research,basic research)は、自然またはその他の現象をよりよく理解または予測するための科学的理論を向上させることを目指した科学研究です。
それらは直に、あるいは即座に商業的な利益を生み出すことを意図しておらず、
知識欲や好奇心から生じるものと考えることができます。
しかしながら、長期的には商業的な利益や応用研究の基礎になるものです。
基礎研究は主に大学や国家組織の研究班によって行われます。

日本の総務省「科学技術研究調査」では
特別な応用、用途を直接に考慮することなく、仮説や理論を形成するため、
または現象や観察可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的、または実験的研究と定義されています。」
(「」 基礎研究 Wikipediaより引用)

しかし、実際は材料の研究成果や産業の素材の核となる科学技術的な・工学的な発見が日本は優れているのではないかと考えられます。
言語力やITスキルなどが問われていく流れにある現代で、
言語的な壁を抱えやすい日本の国内の若者にとって、最先端科学技術に提供・供給できるモノの研究・開発は日本人の特性として、よりアプローチしやすいのではないか、そういうことを最近筆者は感じています。