抽気逆止弁のバルブ銘板
2025年9月16日
抽気逆止弁のバルブ銘板例
アルミ0.8mm 35×80mm 2-Φ3.5 4-R2 黒文字 艶メラミン シート有
抽気逆止弁について
蒸気の持つ熱エネルギーを複数の羽根からなる回転体羽根車に回転エネルギーに変換する真空引きの抽気ラインに用いられる。強制的に開口部を閉鎖させる機構を有するスイング逆止弁。高温高圧ガスから、回転の動力を取り出す高圧タービンの蒸気排気逆止弁は、蒸気タービンの再加熱および冷却セクションに取り付けられる。
基本的な役割
抽気逆止弁は、蒸気タービンの抽気ラインに設置される逆止弁(チェックバルブ)です。主な目的は以下の通りです。
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逆流防止:蒸気がタービンからボイラや抽気ラインに逆流するのを防ぐ。
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タービン保護:タービン停止時や負荷変動時に、外部からの圧力逆流でタービンが損傷するのを防止。
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システム安定化:抽気圧力の変動によって給水加熱器や周辺機器へ悪影響が及ばないようにする。
使用される場所
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発電所(火力発電プラント)の蒸気タービンの抽気配管
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抽気給水加熱器の入口付近
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大型産業ボイラ設備
構造・特徴
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スプリング式チェックバルブやパイロット操作式が多い
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蒸気条件に耐えるため、**高温高圧用材料(Cr-Mo鋼やステンレス鋼)**を使用
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バルブディスクのシール性が高く、わずかなリークでも問題になるため精密な構造が必要
トラブルと対策
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リーク発生:シート摩耗や異物噛み込みで逆流が起きる → 定期点検・研磨
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バルブの固着:長期間開閉動作がないと作動不良を起こす → 定期的な作動試験
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振動・チャタリング:圧力差が小さい場合に発生 → ダンパーやスプリング調整
関連規格・安全性
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JIS(日本工業規格)の蒸気用逆止弁規格
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ASME(米国機械学会)規格
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発電プラントでは「プラント安全規格」「タービンメーカー仕様」による厳格な管理が必要
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