ブラックライトって不思議!! でも何に使うの?

2015年 3月 3日

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ブラックライトってご存知ですよね、見たカンジは青い蛍光灯のようでもありますが何やら見えないモノが見えるそうで…。

テレビ番組では「パスポート・通貨の偽造防止」「ウィルス感染予防のトレーニング」などの模様が取り上げられています。
でもホントはどんな事に使用されているのでしょうか。

*** ブラックライトの性能…
基本的には人間の目には見えにくい紫外線(波長の長い)を使用して、照射した物体に含まれた蛍光体を光らせるものです。

*** 波長の長い紫外線って?…
人間の目で見える光=可視光線の「紫」よりも短い波長域(200nm~400nm)が「紫外線」です。
一般に言う「日焼け」を起こすのがこの紫外線ですが、その紫外線にも「UV-C:遠紫外線」「UV-B:中紫外線」「UV-A:近紫外線」があります。

ブラックライトで使用される紫外線の波長は365nmをピークとされています。
この数値は近紫外線320nm~400nmの中間くらいです。
ブラックライトとして使用されている機器で「紫」の光が見えるのはこの400nm付近のギリギリ認識できる辺りの波長です。
しかしブラックライトによる蛍光体の発光は先ほどの365nmで反応しているのです。

この発光ですが365nmの照射でも「緑」「赤」と色が違って見えます。
これは蛍光体の電子の励起(電子や原子の外圧によるパワーアップ)で違ってきます。
(蛍光体:ユウロピウムを混ぜたフッ化ホウ素酸ストロンチウム、鉛を混ぜたケイ化バリウムなど)
同じ365nmの近紫外線のブラックライトの照射を受けて530nm付近の発光をすれば緑色、630nm付近の発光をすれば赤色の発行が見られます。
(ちなみに「254nm付近の紫外線」を使用して蛍光体を発光させ可視光線を出しているのが「蛍光灯」です。)

*** 主なブラックライトの用途とは…
・蛍光体の塗布による「非破壊検査」
・紫外線照射による「樹脂や接着剤の硬化」
・印刷用インクに蛍光体を混ぜて使用することによる「偽造防止」
・発光色の違う蛍光体を使用して室内の演出をする「インテリア用途」
・紫外線の波長を調整(約250nmの遠紫外線)して「殺菌」を目的として使用する
・蛍光物質を混ぜた試液などを使用した、ヒビや継ぎ目などの「漏れチェック」
などなど…

郵便番号などの識別コードやパスポートの偽造防止、オシャレなお兄さんのクルマにも使用されていますので意外と近くで利用されていたりするんですね。