円筒研磨(研削)って何だろう

2014年 2月 7日

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「円筒研磨(研削)」という言葉を説明せよと言われても、全く知らない方もいらっしゃるでしょう。

例えば印刷工場の機械などに使用されている、大きな圧延ローラーなどにその技術が活かされていますし、
自動車のシャフトや部品の形状に円筒形の加工が必要な場合には必要になってきます。

加工する材料を固定して回転させながら、その外周を研削していくのを円筒研削といいます。
平面を研削する加工技術と、この円筒研磨(研削)は研削加工技術の代表的なものです。

現在では旋盤加工やフライス加工でも精度の高い工作が出来るようになってきていますが、
研削盤による加工に比べると、寸法精度・表面の仕上がりなどには差が出てくるそうです。
この仕上がりの差には加工方法の違いが大きく影響しています。

まずは、主軸台と心押し台によって材料の両センターを固定して、材料を高速で回転させます。
回転する砥石を押し当て、研削液をかけて冷やしながら加工する事で削っていきます。

①材料に対して、回転する砥石が左右に移動しながら研削・研磨するのをトラバース式という。
②材料に対して、回転する砥石を直角に押し当てて任意の深さや幅に研削・研磨するのをプランジ式という。

トラバース研削・研磨は、材料全体を”ならす”研磨にむいています。
プランジ研削・研磨は、高い精度で幅の狭い段差のある円筒状の加工などが出来ます。
筒状の内側の研削・研磨も可能な機械もありますが、機械加工のなかでも最終工程にあたる大事な役目があるのです。