プラズマってなんでしょうか?

2014年 11月 25日

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プラズマというとテレビや空気清浄機など家電を連想してしまうのは私だけではないはず…。

でもプラズマって何ですか?と聞かれると「う~ん…」となってしまいます。
ちょっと「プラズマ」の事をみてみましょう。

プラズマの仕組み…
モノを熱すると「液体」または「気体」へと変化します、そのまま温度を上げ続けると分子レベルからさらに原子レベルまで分離することができます。
その時「プラス電子」「イオン」「中性分子」など分子・原子レベルでの「電離状態」となります、この状態が「プラズマ」といいます。
宇宙空間では「太陽風」もプラズマの一つですし、家電製品にも技術が応用されているのはご存知でしょう。

プラズマは意外と身近に存在します。
「オーロラ」「雷」は自然現象として発生していますし、「蛍光灯」「テレビ」「溶接」「切断加工」などもプラズマの力を取り入れた技術です。
※ オーロラは南極と北極と同時に出現(発生?)するのだそうですよ。
南極の昭和基地と北極圏にあるスウェーデンのアビスコという地点で同時観測され実証されました。
オーロラは「太陽風」によるプラズマ現象ですから同時発生もうなづけますね。

「蛍光灯」の中でもアルゴンガスと水銀の電離と結合の際に発生する「紫外線発光」が蛍光灯内で照射されて可視光となっています。
この原理を応用して「赤」「青」「緑」の発光をさせたものがプラズマテレビとなっています。

空気清浄機」で使用されているプラズマは、プラズマイオン発生装置から空気中へとプラスイオンが発生され、そのプラスイオンと花粉やチリ、臭いなどが合わさった状態で機器内のマイナス電極へと吸着される仕組みになっているものもあります。
プラスイオン・マイナスイオンの発生で分解してしまう方式を取り入れたものもあります。

さらにプラス電子のみが高温になるプラズマを「低温プラズマ」、全ての粒子・分子・原子が高温になるプラズマを「高温プラズマ」といいます。

「高温プラズマ」…ロケットのエンジンやアーク(プラズマ)溶接・切断などにも使用されています。
「低温プラズマ」…殺菌や除菌、金属表面の加工・蒸着・薄膜形成などに利用されています。

プラズマは電子・原子レベルでの出力が非常に大きく、地球上のほぼすべての物質を溶かす事ができるとされています。
さらに原子レベルでの利用ができるので極微細な加工が必要な集積回路のエッチングに大活躍です。

テレビの特集で「水プラズマの炎」による廃棄物処分の試みがされていました。
プラズマの炎自体が分子・原子レベルで発生しています、その温度は約10000℃以上になります。
この炎で焼却すると廃棄対象物までもが分子・原子レベルで焼却ができるので、完全に「消し去る」事ができるのです。
この方法を利用することで全国に廃棄処分の待機をしている「PCB(ポリ塩化ビフェニル)」の安全な焼却処分ができます。
大型トラックに装置を搭載して全国のPCBを焼却するというものです。(実験では約16000℃の出力に成功されています)

※PCBは電気的な絶縁性に優れていて耐薬剤性も高いので変圧器やコンデンサなど電気機器類に使用されていました。
しかし発がん性、ホルモン異常、ダイオキシンの発生などの毒性が大変強く、日本ではPCBの収納された「容器の開封禁止」「容器の移動禁止」などがされているため、全国に手つかずのまま放置されている状態だそうです。