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変圧器(トランス)の原理

変圧器の銘板例

アルミ板 サイズ63×80 厚み0.8  4-φ2.5  4-R2  黒 半艶


変圧器(トランス)の原理は、電磁誘導という物理現象に基づいています。以下に、その基本的な仕組みをわかりやすく説明します。


🔌 変圧器の原理:電磁誘導

1. 基本構造

変圧器は主に以下の3つの部分から成り立っています:

  • 一次コイル(一次側):入力電圧を受け取るコイル

  • 二次コイル(二次側):出力電圧を送り出すコイル

  • 鉄心(コア):磁束を効率よく伝えるための磁性体


2. 動作原理の流れ

  1. 一次コイルに交流電流を流す
     → コイルの周囲に**交番磁界(変化する磁場)**が発生

  2. 鉄心を通して磁束が二次コイルにも伝わる
     → これは磁束が鉄心の中を通って閉じたループを形成するため

  3. 電磁誘導により、二次コイルに電圧が発生
     → これを誘導電圧といい、交流であることが重要です


⚙️ 電圧の変化:巻き数比による

変圧器の出力電圧(V2V_2)と入力電圧(V1V_1)の比率は、コイルの**巻き数の比(N2/N1N_2/N_1)**によって決まります。

V2V1=N2N1\frac{V_2}{V_1} = \frac{N_2}{N_1}

  • N1N_1:一次コイルの巻き数

  • N2N_2:二次コイルの巻き数

たとえば:

  • 巻き数が2倍なら電圧も2倍(昇圧)

  • 巻き数が半分なら電圧も半分(降圧)


📌 注意点

  • 直流では動作しない
     → 直流は磁界が変化しないため、電磁誘導が起こらない

  • 効率が高い(95%以上)
     → ただし、鉄損(ヒステリシス損や渦電流損)や銅損(コイルの抵抗による損失)はある

 

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