削ると磨くの違いは?

2014年 2月 21日

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「研磨」と「研削」ですが素人には何が違うのか区別がつきませんが、一体どういった点が違うのでしょうか。

研削は、非常に硬い粒子の砥石が高速で回転して、材料を削り取って行く事で加工をしています。
研磨は、材料の表面の粗さを取り除き平滑にする事に主眼を置いています。

そういった点では、「研削」は加工段階とでもいえるのではないでしょうか。
また「研磨」というと仕上げ段階の作業という感覚で、加工段階とは違う気がします。

「研削」はフライス盤での作業のように切りくず(切り粉)を発生しながらの作業となります。
しかしその削り取っていく量はとても微少なので、高精度での加工が可能となっています。
現在では0.1ミクロン単位までの研削ができるようですから、ほぼ「研磨」のような状態まで出来上がってしまいます。
ただし「研磨」では0.001ミクロン単位で研磨できますから、そうなるともう鏡面仕上げになります。
面の精度(粗さ)を平滑にしなければならない光学製品などの部品には「研磨」の高精度が必要になります。

さすがに「研削」ではこの単位の仕上がりはムリですが、寸法を正確に出すなら「研削」は高精度で加工できるでしょう。
この際、砥石は高速で回転しながら材料を研削しますので、研削液で冷却して作業をする必要が出てきます。
切削工具よりも加工速度も速く精度も安定して加工ができるのです。