協働ロボットについて

2020年 6月 10日

協働ロボットは産業ロボットの一種で、比較的小規模で、人間と同じ空間で一緒に作業することが出来る事が特徴です。世界的にも労働力不足の現場では、協働ロボットの導入が望まれています。日本では、少子高齢化で労働人口の減少が顕著にみられ現状維持が手一杯となっている状態です。協働ロボット導入の大きな理由が人手不足の解消と人材確保、生産性の向上、コスト削減でした。そのため人間の代わりになって作業を行う目的で協働ロボットが注目され開発されました。特に製造業における、単純作業、過酷な現場では人材確保、人手不足が深刻な問題になっていますが、人手不足は今後も続くことが予想されるため、協働ロボットを導入することで解決ができるものと考えられます。

  今後、協働ロボットは、幅広い職種に活用が期待されます。活用するにあたりメリットとして、人と違い作業効率の低下がなく一定且つ高速水準の作業を行うことで生産効率の向上が図れます。どんな作業現場でも熟練作業員の技術をインプットすることで高い生産性と技術力を持った労働を即現場に導入することが出来ます。長時間労働や夜間労働が行えるため、人件費を削減しつつ高い生産性を確保できます。デメリットとして、協働ロボットを操作する専門員の育成、導入時にコストがかかりますが、人件費抑制などコストカットが期待できるため長期的には導入コストを上回る効果が期待できます。  

  以前の日本では、人と産業ロボットが共同で作業する場合、柵や囲いを設けるなどの対策を行う必要がありましたが、2013年の規制緩和で、産業ロボットと接しても危険がないと判断されれば、人と産業ロボットが同じ場所で共同作業をすることが出来るようになりました。

  人口減少、高齢化による労働人口の減少などを抱える日本では、協働ロボットの活躍する現場が広がっていくものと思われます。今後は、種々の現場のニーズに沿った協働ロボットの研究、開発、実現を目指していくことが重要と考えられます。