» トランプ大統領による関税引き上げと半導体チップ製造の明暗

トランプ大統領による関税引き上げと半導体チップ製造の明暗

トランプ大統領、関税の影響
2025年2月上旬執筆現在、米国のトランプ大統領はカナダ・メキシコから米国に入るすべての製品に、
25%の関税をかける方針であることが報じられていました。
実際は2月4日、トランプ大統領はカナダ・メキシコの首脳と協議し一旦は1か月ほど関税の始動を延期することが決まりました。
トランプ大統領は関税を貿易赤字を改善するための手段の1つとして、
カナダ・メキシコ・中国などの貿易赤字の多い外国から安価な製品の輸入を抑え、
米国自国での生産・販売を後押ししたい考えのようです。
経済の専門家の中には関税の引き上げが更なるインフレを呼ぶのではないかと警鐘を鳴らす人もいます。
また、米国が外国からの輸入製品に関税をかけただけで米国内の製造業が本当に活気づくか慎重に注視していく必要がありそうです。

メキシコにはトヨタなど日本のクルマ関連メーカーの生産拠点があります。
トランプ大統領が決めた関税引き上げの影響を懸念している日本の製造業経営者も少なからずいると考えられます。
2025年2月3日、米国の関税政策の影響を懸念して日本の東京証券取引所でも株価が一時1000円超下落しました。

半導体製造技術、回路の微細化技術で先行するTSMC、出遅れはじめているインテル
米国の半導体設計ファブレス企業のうち、TSMCの受託製造技術によって恩恵を受けているメーカーは着々と製品の進化を遂げています。
米国で自前の演算半導体を設計・製造を手がけてきたインテルは2024年最終赤字を計上したことが報じられています。
TSMCとインテルとの間にできた回路微細化技術の差が販売業績に徐々に反映されてきています。
TSMCは2025年中にも2nm回路設計の最先端半導体をリリースする可能性が高いことも報じられています。
微細化の進化の限界はどこにあるのかは未だ見通せません。
回路設計の微細化は半導体チップの著しい性能進化の実現に大いに役立ってきています。
PCやスマホ製品は5年、6年前のチップがもはや旧世代として中古で割安で取引されていたりもします。
ユーザーの方は各自使う用途によって購入して活用する製品のスペック(仕様)を的確に選ぶ必要があります。