ダイオードの特性・性質について

2016年 12月 30日

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電子工作の得意な方なら知っていて当たり前のパーツに「ダイオード」があります。
得意でない方でも「名前くらいなら知ってるよ」というほどよく使用する重要なパーツです。

ダイオードのはたらき…
ダイオードは現在半導体でできているものをいいますが、以前は真空管内部の正極・負極付近に起きる差位で同じ効果を得ていました。

半導体は “p型” “n型” とあります。
p型にはプラス電荷(正孔)が、n型にはマイナス電荷(電子)がそれぞれ帯びていてその接合部分には電気的に中立な空乏層があります。
この空乏層を境界に電子は「n型からp型」へと移動します(内部電流)、この時ダイオード全体ではプラスからマイナスへと電流が流れていきます。

これがダイオードの一番の特徴でもある「整流作用」で、電気は一方方向(アノードからカソード)へと進みます。
つまりダイオードのおかげで、電気が逆に流れてショートしたり機器類が破損するのを防いでくれます。

p型・n型半導体の特徴は?…
p型半導体は、正孔といわれる「プラスの空席」のようなものが占めていてマイナスの電子が入っては移動して、その空いた席に次のマイナス電子が入りまた移動して空席に…と繰り返すことで移動をしていく作用を繰り返してプラスの電気の作用を示すことになります。

n型半導体は「マイナスの電子」が多くを占めていてプラスの電極方向へと進もうとする作用が大きいのが特徴です、ダイオードでの構成下では正孔への移動を繰り返していくことで整流作用を発揮することになります。

はるか昔、科学雑誌の付録で「ゲルマニウムダイオード」を使用したラジオのキットが付いてきたことがありますが、今のように “携帯やスマホ” があるわけでもなく、そんなときに自分でラジオを組み立てる事の楽しかったことを思い出します。
つまり、技術が進歩してもパーツ単位では欠かせないものは変わらないということでしょうね。