DVD規格

2016年 11月 22日

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DVDが世界中で普及しています。用途は主に動画再生ソフト、ゲームソフト、データの保存媒体などです。元々DVDはCDに続く「第二世代光ディスク」として開発された光学メディアです。今ではCDと比較すると記憶容量が倍以上で生産コストもCDと大差がないなどあらゆる点でCDに勝っています。

DVDは東芝や松下電器、パイオニア、日立などが共同で「SD」という規格を基に開発されました。VHSに次ぐ次世代映像メディアとして各社が開発していました。90年代初頭は、供給される容量に対してVHSの規格に限界が来ていました。そこで大容量が可能な光ディスク媒体を次世代の統一規格にしようとする動きがあったのです。ですがCDを開発したソニー・フィリップス陣営の規格「MMCD」と争っており、業界では1980年代のVHS対ベータ戦争の再来が危惧されていました。そこでIBM(正式社名: International Business Machines Corporation)がソニー・フィリップス陣営と交渉し、両陣営は合意に至りました。

この時にDVDの規格の策定に大きく関わっていたのは主力であった東芝の山田尚志という人物で、業界内では「DVDの父」と呼ばれています。

その後、DVDは2000年に発売された当時のトップシェアのゲーム機「プレイステーション」の次世代機「プレイステーション2」のソフトに使われる事になります。これがDVDの転機でした。PS2にはゲーム用途の他にDVDビデオの動画再生機能が備わっていたのです。しかも当時は専用のDVD再生機よりもPS2の方が安価でした。これによってPS2を買えばゲームを遊べて動画も見えるという大きな利点によって、瞬く間にPS2は大ヒット、DVDは爆発的に普及しました。

現在では次世代メディアBlu-ray(ブルーレイ)が既に存在しています。しかし、DVDは今でも前述した用途で幅広く用いられております。その規格の寿命の長さはVHSに匹敵するのではないでしょうか。ひょっとすればVHSより長続きするかもしれません。それほどDVDは優秀な規格なのです。