真鍮・エッチング銘板

真鍮エッチング銘板について

真鍮エッチング銘板は、真鍮材料を用いて製作された銘板です。エッチングとは、化学反応によって材料の一部を薬液で腐食させるプロセスのことであり、その結果、文字や図柄を精密に刻むことができます。

真鍮エッチング銘板は、耐久性があり、美しい外観を持つため、様々な用途で利用されます。以下に真鍮エッチング銘板の特徴と利用方法について説明します。

耐久性:真鍮は錆びにくく、耐久性が高いため、長期間使用することができます。

精密なデザイン:エッチングプロセスにより、文字や図柄を細かく刻むことができます。細部まで正確なデザインを表現できます。

高級感:真鍮の金属質感は高級感があり、上品な印象を与えます。

利用方法:

製品の銘板:真鍮エッチング銘板は、製品にロゴや銘板を付けるために使用されます。車両などに使用されることがあります。

表彰や記念プレート:真鍮エッチング銘板は、表彰や記念プレートとして使用されることがあります。特別な功績やイベントの記念品として授与される場合があります。

表示板:真鍮エッチング銘板は、表示板として使用されることがあります。店舗のロゴや案内板、部屋番号などに利用されます。

真鍮エッチング銘板は、専門の技術で製作。デザインや文字の詳細を提供し、所定のサイズや形状で、カスタム製作します。

エッチング(腐食)

エッチング凸凹彫り
エッチング凹彫り


建設機械・重工業機械・産業機械・高級銘板・高級表示板

真鍮・エッチング銘板の特徴

◆ 真鍮は黄銅と呼ばれ、銅と亜鉛の合金で、亜鉛が20%以上含んでいます。真鍮は金色に近く、美しい素材です。

◆ 耐食性が弱く変色しやすい性質があるためクリア塗装を施します。メラミン樹脂で焼付塗装。

◆ 真鍮板に文字、デザインをエッチング加工します。彫り込んだ部分は半永久的に消えることはありません。

◆ 表面に横方向(又は縦方向)に髪の毛の様に細い線が入りのヘアライン加工は視認性も高まります。

真鍮・エッチング銘板製作工程

1、書体やデザインなどの版を作る元となる原稿から版下作ります。データ制作・校正・承認。

2、エッチング銘板を作る為に必要な原版を製作。 銘板の仕上がり寸法やロット数などの条件を考慮した原版を制作。

3、画像を左右反転。黒い部分がレジストされて白い部分が腐食されるので、画像を白黒反転。

4、光や電子線等によって溶解性などの物性が変化する組成物のフォトレジストを真鍮板に塗布する。

5、書体やデザインなどのパターンを 光を当てて感光させて露光した後にエッチング。不要部分を溶解侵食・食刻。

6、 フォトマスクにマスクされていない部分のみ紫外線が透過し、フォトレジストが化学的に変化します 。

7、露光により化学変化した部分のフォトレジストを溶かします。表面にマスクパターン通りにフォトレジストが残ります。

8、書体やデザインなどのパターンを露光した後にエッチングにより不要な薄膜を除去します。

9、マスキングレジストの剥離に苛性ソーダを使用しその後は、水道水を利用したスプレー式の洗浄機器を通して洗浄します。

10,食刻された凹部分に塗料を充填、凸部分は真鍮地のまま残します。

11、変色防止のためクリア塗装を施し、表面の保護、防錆、艶のコントロール等を兼ねメラミンクリア樹脂焼付け塗装を施します。

露光(焼付け)
紫外線照射
原版パターン
転写 現像
エッチング(腐食)
化学薬品で腐食作用
レジスコートを除去
プレス加工⇒完成

 

真鍮銘板の長所

美観: 真鍮はその光沢と色合いが特徴で、高級感を演出します。時間が経つにつれて、独特のエイジング(経年変化)を遂げ、魅力が増します。

耐久性: 真鍮は腐食に強く、室内外での使用に適しています。適切なメンテナンスを行うことで、長年にわたってその美しさを保つことができます。

加工性: 真鍮は比較的柔らかく加工しやすい金属であり、複雑なデザインや文字を刻むのに適しています。

リサイクル可能: 真鍮は完全にリサイクル可能な素材であり、環境にやさしい選択肢です。

真鍮銘板の短所

コスト: 真鍮は他の金属に比べて高価な素材です。そのため、大量生産には向かない場合があります。

メンテナンス: 真鍮は時間とともに酸化して変色することがあり、その美観を保つためには定期的な磨きや清掃が必要です。

重量: 真鍮製品は比較的重く、大きな銘板などを取り扱う場合にはその重量を考慮する必要があります。

腐食の可能性: 一部の環境下では、真鍮が腐食を起こしやすい場合があります。例えば、塩水環境では緑青(グリーンパティナ)が形成されることがあります。

真鍮銘板は、その美しさと耐久性から多くの用途に適していますが、維持コストや初期コストを考慮する必要があります。また、使用環境によっては他の素材の方が適している場合もあります。

 

真鍮・エッチング銘板の事例

◆ 機械銘板・キュービクル・電源専用受電設備管理銘板・認証銘板・ネームプレート

 

真鍮・エッチング

◆ 版下 =版を作る前のデザイン段階を言います。文字や画像をレイアウトしたファイル。印画紙や印刷用フィルム。

◆ 原版 = 印刷の鉛版などに対して,そのもとになる活字 組版。鉛版や紙型のもとになる組み版など。

◆ フォトレジスト = 光に反応してエッチングに耐える性能を持つ、ポリマー・感光剤・溶剤を主成分とする液状の化学薬剤。

◆ パターン = 図案・模様を使って濃度を表現し、疑似的に階調を付けたものもある。

◆ フォトマスク =感光性の物質を塗布した物質の表面を露光するための被転写対象に転写する際の原版となるもの。

◆ マスクパターン=図案・模様を被転写対象に転写する際の原版。感光性樹脂を露光現像、エッチング加工によってパターン形成。

◆ 合金=単体金属と1種類以上の金属、非金属を添加した物質。金属的性質を持つ。ステンレス,青銅,黄銅,ジュラルミン等。

◆ 亜鉛 = それ以上分割できない要素の亜鉛族。鋼材に亜鉛の皮膜を作り錆びから守る。動植物や人体でも大事な役割を果す。

◆ 視認性 =対象物の発見のしやすさ。対象物やその対象物が もつ意味合いについて,正しく確認・理解できるかどうかの度合い。

◆ 電子線 = 真空中に電子を高電圧で加速し,非常に大きなエネルギーを与えた電子の流れ。 加速器により電気的に発生させる。

◆ 苛性ソーダ = 食塩水を電気分解製造、代表的な強アルカリ物。無機化合物でナトリウム水酸化物。腐食性が強く劇薬物に指定。

 真鍮は「黄銅」とも呼ばれる銅と亜鉛との合金ですが変色しやすい性質があります。適度な強度、展延性を持つ扱いやすい合金として、約350年ほど前から広く利用されるようになりました。表面仕上げの代表的方法はヘアライン(HL)仕上げになります。ヘアラインは横又は縦方向に髪の毛位の細い線が入ります。細いラインにより小さな傷がついた場合でも目立たなくなる利点があります。黄銅は、銅65%、亜鉛35%のものである。機械部品、配線器具部品、ネームプレート、計器板、装飾部品などの板金材料として使用されます。添加する亜鉛Znの成分量の多い少ないによって、JIS規格の材料記号で C2600P、C2680P、C2720P、C2801P などいくつか種類がありますが、一般板金加工用材料としては、C2801Pが多く用いられます。精密機械、理化学器械類、水回り設備の給水管、鉄道模型、金属模型、銃の弾薬の薬莢などに多く利用されています。銅と亜鉛との合金のため黄色でさびにくが、金属の切削加工材としては、金や純銅などの軟らかい金属は展延性がありすぎて粘りが強く、削りにくい、微細な切削加工はしにくい材料になります。

FAX 0532-55-3677へ原稿をお送りください。御見積りいたします。

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